中国のSNSに投稿された、真夜中の幹線道路を埋め尽くす自転車の大群の動画。
車道のほとんどを自転車が占領しているため、車はほとんど進めません。
一体何が起きているのでしょうか。
これは今、中国中部の河南省で大流行しているという、大学生による“ナイトサイクリング”。
シェアサイクルを借り、鄭州市から約50km離れた開封市まで爆走するのがブームとなっているのです。
実際に走ったという大学生のSNSでは、寮の門が閉まっているため窓を乗り越えて外に出ると、シェアサイクルを探し午前0時20分に鄭州市を出発。
そして、走り続けること約3時間半余り、開封市に到着し、午前6時過ぎに朝食をとりました。
中国メディアによると、ブームのきっかけは2024年6月。
4人の女子大学生が小龍包を食べるために自転車で走り、その様子をSNSに投稿したことだったといいます。
その後、同様の自転車旅をする人が増加し、11月になると、週末ごとに数万人が移動する規模へ。
帰りは多くの人が鉄道を使うため、大量のシェアサイクルが開封市の路上に放置される事態となっています。
大きな社会問題となる中、現地警察は先週末、道路を通行止めにするなどの対策を講じました。
かつては多くの自転車が街中を走り“自転車大国”と呼ばれた中国で、なぜ今、ナイトサイクリングがブームとなっているのでしょうか。
中国事情に詳しいジャーナリストの見方はこうです。
ジャーナリスト・周来友さん:
シェア自転車が普及したからこそ、このようなことができる。(学生時代は)青春だから、青春の時しかできないことだから、みんな殺到したんです。“みんなでやれば怖くない”、政府が取り締まれないだろうと思って“今やらなくていつやるんだ”という気持ちもあったと思う。
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