小林製薬の紅麴(こうじ)サプリをめぐる健康被害問題で、大阪市などの自治体が実施している、摂食後の死亡に関する調査の大部分が終了した。厚生労働省によると、これまでに死亡とサプリの摂取の因果関係が明確になった事例はない。武見敬三厚労相は15日の閣議後会見で「残る事例についても、自治体に調査を急がせたい」と述べた。

 小林製薬から報告を受けて自治体が調べている死亡に関する相談は、13日時点で108件。このうち、調査が終了したのは56件、調査不能は29件で、合わせて全体の約8割となった。残る23件については調査を続けている。

 調査を終えた56件については、死亡との因果関係は確認されていない。

 自治体による被害状況の調査は、今後も小林製薬に死亡に関する問い合わせがあった場合、随時追加して実施する。また、自治体とは別に、同社も死亡の相談事例について、サプリ摂取との因果関係を調査している。

 同社は3月以降、健康被害の相談を受けた死亡事例は5件としてきたが、6月末に新たに79人いると公表。その後も新たな相談が相次ぎ、武見厚労相が8月中旬までに被害状況の調査を進めると述べていた。(足立菜摘)

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