7月の大雨による農林水産関係の被害額は、きょう(7日)時点で80億円と推計されさらに増える見通し。JA山形中央会はきょう、農作物被害や農地復旧などへの支援を吉村知事に求めた。

県によると、今回の大雨による農業被害は稲をはじめとする農作物の浸水被害や田んぼ・畑への土砂の流入、農業用ハウスの浸水など多岐にわたり、これまで32市町村で確認されている。

こうした状況を受け、JA山形中央会の折原敬一会長がきょう県庁を訪れ、吉村知事に被害状況を報告した上で支援を求めた。

折原会長は特に、国の復旧事業の対象とならない小規模な農地・施設の復旧支援や、大規模に浸水した酒田市松山地区のカントリーエレベーター再整備の補助事業拡充を国に働きかけるよう求めた。
また、稲の穂が出る今の時期は田んぼに十分な水を確保することが喫緊の課題だと話した。

(JA山形中央会・折原敬一会長)
「水のくみ上げ、ポンプの作動ができていない揚水機場も現場にある。代替えで対応にあたることを含めながら、他県・全国からも支援をいただきながら対応にあたることが早急な現状の対策」

一方、県は農林水産関係の被害額について、8月2日の時点で60億円に上るとの推計を示していた。しかし、きょうの県議会でその後の調査によって80億円に増えたとし、今後さらに増えるとの見通しを示した。

(県農林水産部・星里香子部長)
「現時点での農林水産業の被害額を80億円と推計している。今後被害の報告が進んでいくと思うが、被害額はさらに増えてくるという感覚でいる」

また、県は農業関係の緊急対策として、JAからも要望があった小規模被害への復旧支援や、水に浸かった稲が病気にかからないようにする農薬の購入費用、農業用ハウスの復旧費用を助成することなどを検討している。

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