自動車の型式指定を巡る認証不正問題で、国土交通省は31日、トヨタ自動車へ道路運送車両法に基づく是正命令を出した。同省の鶴田浩久物流・自動車局長が同日午後、佐藤恒治社長を国交省に呼び出し「幅広く意図的な不正があった。二度と不正がないよう取り組んでもらいたい」と是正命令書を手渡した。佐藤社長は「真摯(しんし)に受け止め、正しい認証業務ができるよう全力で取り組みたい」と謝罪した。
同省によると、道路運送車両法に基づく是正命令は、日野自動車(2022年9月)、ダイハツ工業(24年1月)、豊田自動織機(同2月)に続いて4社目。4社はいずれもトヨタグループだ。
トヨタは今年6月3日、7車種の認証試験で、必要な衝突試験を一部行わず、別の部分のデータを流用するなどの不正があったと発表。7月5日にはその他の不正はなかったとして、社内調査を終えていた。
国交省はトヨタに対し、不正が判明した3車種(カローラフィールダー、カローラアクシオ、ヤリスクロス)の出荷停止を指示。関係者によると、立ち入り検査を続けていたところ、新たな不正が判明したという。【原田啓之】
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