(ブルームバーグ): 23日の債券相場は下落が予想されている。日本銀行が来週開く金融政策決定会合で国債買い入れの大幅減額や追加利上げに踏み切ることへの警戒感がくすぶっている。米国市場で長期金利が上昇したことも重しになる。
SMBC日興証券の奥村任シニア金利ストラテジストは、先物夜間取引が22日夕に下落したことについて、自民党の茂木敏充幹事長が「段階的な利上げの検討も含めて金融政策を正常化する方針をもっと明確に打ち出す必要がある」と述べたと一部で報道されたことが影響した可能性があると言う。
奥村氏は、河野太郎デジタル相を含め、自民党の次期総裁候補と言われる人たちがこのような主張をしているということは、国民世論が円安対策として利上げを求めているということだと指摘。仮に7月の利上げが見送られても、9月会合以降の利上げの可能性を高めていくとみる。
同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは1.04~1.07%(22日は1.05%で終了)、先物中心限月9月物は142円80銭~143円10銭(同143円01銭)。
先物夜間取引で9月物は22日の日中取引終値比14銭安の142円87銭で終えた。
日銀買い入れオペ
・定例の国債買い入れオペの対象は残存期間1年超3年以下、3年超5年以下、5年超10年以下
・前回の買い入れ額はそれぞれ3750億円、4250億円、4250億円
・日銀:国債買い切りオペ一覧 (表)
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