関西経済同友会の次期代表幹事に内定した三笠裕司氏(中央)。左は永井靖二代表幹事、右は宮部義幸代表幹事=大阪市北区で2024年12月11日、妹尾直道撮影

 関西経済同友会は11日、次期代表幹事に日本生命保険の三笠裕司副社長(61)を内定したと発表した。三笠氏は記者会見で2025年大阪・関西万博について「一過性の地域イベントに終わらせず、成長に結びつけるためレガシーを次世代につなげていく」と意気込みを語った。

 代表幹事は2人体制。現在、代表幹事を務めるパナソニックホールディングスの宮部義幸副社長(67)の後任として25年5月に就任する。もう1人の代表幹事である大林組の永井靖二副社長(66)とペアを組み、25年10月まで開かれる万博の会期を見届ける。日本生命からの代表幹事は、20~21年に務めた古市健氏以来、7人目となる。

 三笠氏は総合企画部長として三井生命(現大樹生命)の買収に携わるなど、日本生命のM&A(企業の合併・買収)を支えてきた。直近では副社長として大阪・関西万博推進部を担当し、大阪ヘルスケアパビリオンへの出展準備などに携わっている。

関西経済同友会の代表幹事に内定した三笠裕司氏=大阪市北区で2024年12月11日、妹尾直道撮影

 三笠氏は会見で、代表幹事として取り組みたい課題の一つに教育問題を挙げ「関西では大学と企業の距離が少し離れている。ドイツなどで高等教育機関と企業が密接に協力する姿に焦りも感じている。提言にとどまらず、実行し、成果に結びつけたい」と述べた。

 会見に同席した宮部氏は三笠氏を後任に選んだ理由について「同友会活動に重要な役割を果たしてこられた。メンバーの求心力を得るという意味では最適ではないか」と期待を寄せた。

 趣味は毎朝のウオーキングとカメラ。「計画的な性格」と自任しており、「無為自然」の姿勢を心がけているという。【妹尾直道】

◇三笠裕司(みかさ・ゆうじ)

 京大卒。1986年日本生命保険。常務執行役員などを経て2023年から代表取締役副社長。大阪府高槻市出身。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。