地球を笑顔にするウイーク
新潟県燕市に『CO2排出量実質ゼロ』を達成している工場があります。
LED照明という“省エネ製品”を作るパナソニックの新潟工場の、環境に配慮した取り組みを取材しました。
この工場では、オフィスなどで使われる照明器具の製造を、金属加工から組み立てまで一貫して行い、グループ全体の照明器具の3分の1を生産しています。
パナソニックではグループ全体で、2030年までに全ての事業所でCO2排出ゼロを達成することを目標にしていて、新潟工場では2024年度に『CO2排出量の実質ゼロ』を達成しました。
4年前からプロジェクトを始動させたパナソニック・新潟工場のCO2排出量は、2020年度には9100トンでした。設備の最適化などを積み重ね、生産工程における省エネ化を進めたほか、屋上などに設置されたおよそ3500枚の太陽光パネルが工場で使用する電力の20%をまかなっています。
こうした取り組みに、国内のCO2削減に貢献する『Jクレジット』の活用などを組み合わせた結果、CO2排出量を実質ゼロにすることに成功しました。
【パナソニック ライティング事業部 井岡隼人 生産技術部長】
「家庭で消費する電力のかなり大きなウェイトを占めるのが照明器具。省エネの器具を作ってお届けする工場・過程でもCO2を排出しないということが非常に大事」
ところで、『CO2排出量実質ゼロ』を達成したパナソニックの新潟工場(新潟県燕市)で生産しているのは、LED照明だけ。
2023年にスイスのジュネーブで開かれた「水銀に関する水俣条約締約国会議」で、微量の水銀を含んでいる蛍光ランプの製造や輸出入は2027年末で禁止されることが決まり、パナソニックでも2027年の9月をもって蛍光ランプの生産を終了することにしています。
日本照明工業会によりますと、国内で使われている照明器具のうちのまだ4割ほどは蛍光灯だとみられていて、今後は劣化などによる事故を防ぐためにも、LED照明へ“器具ごと交換”することを推奨しています。
パナソニックでは、蛍光灯よりも消費電力が少ないLED照明で省エネにつながる提案をしています。
【パナソニック ライティング事業部 井岡隼人 生産技術部長】
「空間に応じた“メリハリ照明”というかたちで、必要な場所は明るく、周りは少し光を落として、空間をより快適にしながら省エネを図る…」
パナソニック新潟工場では、今後CO2排出量『完全ゼロ』を目指して、再生可能エネルギー由来の電力への転換などを進めていくとしています。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。