特集は現実世界と仮想世界を融合させユニークなサービスを展開する企業「MuuMu(ムウム)」これまでになかったものを作り出す最先端のデジタル技術と新たな取り組みに迫ります。

MuuMu代表取締役・川口肇さん
「あ、どうも。おはようございます」

今回紹介する会社「MuuMu(ムウム)」の代表取締役・川口肇(かわぐち・はじめ)さん。

(キャラクター登場)「お!かわいい」

川口さん「うちのキャラクターでほろぐらむーこと言います」

いざ、NBCへ。

無いものが、有る。有るようで、無い。
社名の「MuuMu(無(ム)・有(ウ)・無(ム))」には、そんな意味も込められています。

「わ!かわいい!」「えーすごいですね。ほんとにいるみたいですね」

推しのアイドルも現実の世界へ!?人物が飛び出すコンテンツ

設立は2017年。現実世界と仮想世界を融合させる技術で、アトラクションや、産業系のソフト、観光施設のデジタルコンテンツなどを手がけてきました。まだこの世にないユニークなコンテンツ作りは大歓迎です!

川口さん「じゃ、早速ですけど、ちょっと撮らせて頂きます」

去年秋にサービスを開始した「デテクル」は、QRコードを読み取ると、「人が出てくる」コンテンツを簡単に作れるアプリです。

<「Pint」の番組紹介動画を撮影>

豊崎なつきアナウンサー・岸竜之介アナウンサー
「皆さん、こんにちは。長崎の今を生放送でお伝えしているPintです」
川口さん「はい、ありがとうございます」

撮影した動画を3分ほどでQRコード化。

例えばPintのポスターにそのQRコードをつけておけば…読み取った場所に合成される形でキャスターが出てきて番組を紹介します。

「皆さん、こんにちは。長崎の今をお伝えするPintです」

岸アナ「推しのアイドルとかだったら、自分のスマホの中に取り込んじゃった、みたいな」
川口さん「そう、しかも、自分の家に来てくれた、とか」
豊崎アナ「そっかー」

川口さん、長崎では特に「歴史を伝える」面で役立てばと考えています。

川口さん「被爆者が被爆した場所で喋られるとか。それを多言語案内できるので。51か国語に翻訳して対応できますんで。例えば軍艦島の元島民の方であったりとか、キリスト教関連遺産の教会守の方。その場所で、その方が喋る」

特殊なゴーグルを通して伝える長崎の歴史や文化

愛知県出身の川口さん。もともとゲーム業界の3Dデザイナーで、最先端のVR技術に関わる仕事もしてきましたが、体調を崩し退職。再起の地に選んだのが妻のふるさとでもある長崎でした。

川口さん「長崎はやっぱり明治維新も幕末も近代化もキリスト教も、ほんとに色んな側面の文化的な厚さがある。その厚さを僕が実際にエンターテインメントと掛け合わせた上でのお仕事ができる可能性があるんじゃないかなっていうのがあって、長崎にしよう!って」

長崎の歴史や文化を伝えるコンテンツも複数手がけてきました。

原爆落下中心地の説明版にあるQRコードを読み取ります。

川口さん「旧城山小学校ですよね」
早田紀子アナウンサー「あ、ほんとだ。ちゃんと出てくるんですね、表示が、説明が」

見ている方角が被爆直後はどんな様子だったのか。今の風景に当時の写真が重なり被爆の実相を感じ取ることができます。

特殊なゴーグルをつけて体験する島原城のアトラクションです。

早田アナ「すごい!神々しい感じで降りて来られました」

天草四郎のキャラクターが城内の展示品を解説します。普段触ることができない展示物もご覧の通り。

天草四郎「南蛮渡来皿。お皿の裏までじっくりご覧くださいね」
早田アナ「あ、ほんとだ、裏も。細かいとこもよく見える」

AR技術で支える長崎の産業

MuuMuは長崎の企業ですが、スタッフは全国各地にいます。ユニークなコンテンツは、絶妙なチームワークで生まれています。

MuuMu共同代表取締役・蔵岡恒一郎さん(東京在住)「(川口さんは)やっぱデザイナーから来てるので、まずは、イメージをバッと拡げる。面白いのか、心が動くのかっていうところから、入る視点が強いんだと思います。僕の方は、どっちかって言うと、ベースはエンジニアリングの人間なんですけど、ロジカルでこれはどうかな?こうかな?っていうところを考える」

MuuMuの力を借りてコンテンツを開発している企業があります。

風力発電分野で業務を拡大している長崎市の不動技研工業。

風車を建設した場合に景観がどうなるのかシミュレーションする際、このような「フルCG」を作成していますが大きな課題が…。

不動技研工業事業推進本部・松本穂積さん「これの問題点として、一つは、あくまでもCGで作っているので、現実の景観とはちょっと違いがあると。いうところと、製作に1か月~3か月ぐらいの時間がかかってしまうんですね。そういう問題点を何とかクリアできないかなと」

現実の世界と融合させる技術を使うことができないか?MuuMuに相談して、実際の風景に風車のデータを合成して景観をシミュレーションできるアプリの開発に乗り出しました。

開発は最終段階。各地でテストを重ねています。

地図上に風車のデータを落とし込み・・・

松本さん「実際の稲佐山に3Dの地形を合わせると。いうところで調整完了をすると、先ほど設定した風車がここに表示をされると」

風車の位置も簡単に動かせます。

アプリは来年1月の完成を目指していて、不動技研工業は風力発電事業者向けにアプリを販売していく計画です。

松本さん「より簡単に短時間で(シミュレーション)できるようなツールを今回MuuMuさんに作って頂いたので、それをご提供することでお客様に貢献したいと」

長崎に来て8年目の川口さん。たくさんの歴史や文化と関り、長崎は「半分地元」です。

川口さん「地元の人が、自分たちがもっと誇れる場所なんだよ、みたいなことが、色んなコンテンツを通して伝えられるといいなと思ってますね。素晴らしいまちですよって」長崎から、クリエイティブで「心を動かす」「無・有・無(MuuMu)」ゼロからイチを作ります。

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