記録的な大雨となった与論町では、気象庁が一時、大雨特別警報を発表しました。

特別警報は午後2時に大雨警報に切り替えられましたが、住宅の浸水や土砂崩れなどの被害が出ています。

奄美南部では8日から発達した雨雲がかかり続け、気象庁は9日未明、与論町で「災害発生の危険度が急激に高まっている」として、大雨特別警報を発表しました。

与論町では7日からの総雨量が1日半で、1年間に降る雨の3分の1にあたる609.5ミリに達しています。住宅など29棟で床上・床下浸水の被害が出たほか、3か所で土砂が崩れ、県道の一部が通行止めになるなどしています。

与論町の大雨特別警報は午後2時に大雨警報に切り替わり、現在、大雨警報と土砂災害警戒情報が継続しています。

(記者)「住民によると、最も雨が激しかったときにはため池があふれ、あたり一面が水浸しになった」

(避難した人)「家の中は床上浸水になって泥がある。赤ちゃんがいるので、そこで寝かせるわけにはいかない」

(記者)「牛小屋が水没している」

(住民)「今までなかったのでびっくりしている。一番は人命なんですけど、牛も助かってよかった」

奄美地方は暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となっていて、10日にかけて局地的に雷を伴った激しい雨が降るおそれがあります。

9日、予想される1時間雨量は、奄美北部で20ミリ、南部で30ミリ、十島村で20ミリ、10日は北部・南部で50ミリ、十島村で30ミリです。

10日午後6時までの24時間に予想される雨量は、奄美北部で120ミリ、南部150ミリ十島村で100ミリです。

記録的な大雨で地盤が緩んでいるところがあるため、気象庁は、土砂災害への厳重な警戒を呼びかけています。

今回の大雨で国と鹿児島県は与論町に災害救助法を適用したと発表しました。避難所の設置や住宅の応急修理、生活必需品の供給などにかかる費用を国と県が負担することになります。

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