静岡県伊東市の動物園が動物たちの新しい「おやつ」を作りました。材料を提供したのは、フードロスの削減を目指す大手食品メーカーです。

<飼育員>
「普通、人間が残してしまうものを団子にしてチンパンジーにあげてみようという企画です」

伊東市の伊豆シャボテン動物公園で、おやつを作って、動物たちに試食してもらう体験会が開かれました。

<飼育員>
「取ってくれるかな?食べてくれました」

<体験した子ども>
「なんだか喜んでいて、とてもうれしかった」
「おいしそうだなと思った」

カボチャの粉で作った団子に、乾燥させた枝豆をトッピング。このおやつは、大手食品メーカーミツカンから提供された食材で作られています。

動物たちも「いつもと違うな」

ミツカングループでは、フードロスの削減に取り組むため、今までは廃棄されていた野菜の皮や種も余すことなく使う「ZENB(ぜんぶ)」事業を立ち上げました。

<Mizkan執行役員 ZENB事業 佐藤武さん>
「おいしさと健康を一致させたいというのは決して人間だけではなくて、生きている動物にとっても一緒だと。人間と動物って区別なく隔てなく同じものをおいしく。その先に健康があるという、新しい食生活を実現したい」

約140種、1000頭以上の動物を飼育する伊豆シャボテン動物公園。1日に必要な食材は200キロ以上です。今回、カボチャの粉末200キロ、乾燥させた枝豆100キロが動物園に提供されました。

例えば、カピバラ用の野菜ケーキは、白菜にカボチャの粉末をかけ、周りには果物と乾燥させた枝豆をあしらいました。飼育員が持っていくとカピバラたちが集まってきました。

<伊豆シャボテン動物公園 中村智昭園長>
「(動物たちも)いつもと違うなということで喜ぶ場合もあると思う」

<Mizkan執行役員 ZENB事業 佐藤武さん>
「最高にうれしい。動物と人が同じものをおいしいって感じられる可能性を感じた」

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