2021年に新潟市南区で妻と娘を殺害した罪など4つの罪に問われている男の裁判員裁判で30日、妻に睡眠薬を飲ませた殺人未遂の罪に関する証人尋問が行われました。

この裁判では、新潟市南区の元看護師・渡辺健被告(31)が、自宅で妻の春香さんと当時1歳の長女の首をロープで絞めて殺害した罪など4つの罪に問われています。

30日の裁判ではそのうち、殺人未遂の罪に関する証人尋問が行われました。

渡辺被告は殺害の8か月前、睡眠薬を混ぜた飲み物を春香さん飲ませた上、殺意をもって、あえて春香さんが車で出かけるのを止めず、交通事故を起こさせたとした殺人未遂の罪にも問われています。

検察側と弁護側の冒頭陳述によりますと、渡辺被告は事故の1か月前にも春香さんに睡眠薬を飲ませていました。

裁判では、その時に春香さんを診察した医師が証言台に立ちました。
当時の春香さんの様子について、医師は…

「(春香さんは)すらすらと言葉が出てこなく、話し方は非常にゆっくりで、眠そうで、目を開けているが意思を感じなかった」

医師は当時、てんかんを疑っていましたが、30日の裁判で「睡眠薬を飲んだ時の症状と矛盾はない」と話しました。

また午後からは、春香さんが交通事故を起こした際、後ろを走っていた車の運転手が証人として出廷しました。

「左にそれるような挙動が10回あり、道路左側の“のり面”に車が突っ込んだ。事故後の受け答えも鈍く、表情が眠そうで、居眠りをして事故を起こしたのではと思った」

一方、弁護側は睡眠薬について29日の裁判で、借金が発覚しないように銀行口座の確認に行かせないようにするためだったとして殺意を否定していました。
31日は、春香さんの母親が証言台に立つ予定です。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。