27日に投開票を迎える衆議院選挙、鳥取2区は前職2人と新人が議席を争います。終盤情勢を分析しました。

鳥取2区に立候補しているのは届け出順に、
立憲民主党の前職・湯原俊二さん61歳、
自民党の前職・赤沢亮正さん63歳、
共産党の新人・福住英行さん48歳、
の3人です。

立憲・前　湯原俊二候補の演説
「次の世代の子どもたちのために、いま有権者である我々こそが、目先の利益や金権政治で犯されるのではなく、純粋にいまの大人たちが、次の世代の子どもたちのために、いまの悪い政治を変えていきましょう」

立憲民主党の湯原さん。社民党と連合鳥取から推薦を受けていて、企業団体献金の禁止や、東京一極集中の是正に伴う地方の再生などを訴えています。

おととい行われた総決起集会には、およそ700人が集まりました。

選挙期間中は個人演説会や街頭演説を重ね、有権者との対話を何よりも大切にしてきました。
相手には現職の大臣もいますが、自分がすることは変わらないと話します。

立憲・前　湯原俊二候補
「私なりに地道に選挙カーから訴えていくことと、電話でお声がけすること、またきょう総決起集会で集まった方々が一人でも多くの方に声をかけていただければありがたいなと思います」

総決起集会には、妻・裕子さんと二人の息子も応援に駆け付けました。家族一丸となってこの選挙戦を戦い抜きます。

立憲・前　湯原俊二候補
「息子二人はきょう午前中、溝口を回ったんですけど、先導車について、昔は畑の中まで入っていって、チラシ渡してたりしたんですけど、だんだん加齢とともに畑の中まで走っていけないところを、息子たちが走って行ってチラシを渡しているのを見ると、ありがたいなと、頼もしいなと思います」

自民党への逆風を追い風に政治改革を訴え、無党派層への浸透を図ります。

自民・前　赤沢亮正候補の演説
「7度目の国政を与えていただいて、鳥取県から日本を変える。そして日本の未来を作り、日本の未来を守り抜くと、本気で命がけでやってまいりますから、赤沢亮正にそのチャンスをください」

自民党の赤沢さん。公明党や多くの団体から推薦を受けていて、人手不足対策や賃上げの実現、鳥取県からの地方創生などを訴えています。

先週行われた総決起集会には、およそ1000人が集まりました。
「妻タスキ」をつけた千晶さん、「長男タスキ」をつけた亮太さんと共に、真っ赤なジャンパー、真っ赤なシューズで登壇です。

大臣として挑む選挙戦。しかし、不安も…

自民・前　赤沢亮正候補
「選挙の弱い私が一体応援に出るっていうのは何なんだと自分でも思います。ただ、大臣を引き受けた以上、その難儀な務めをしっかり果たさなきゃいけませんので、これは自公政権そろって過半数獲得しなければ、石破政権が続かないこともあり得るので、本当に真剣にやりたいと思っています」

この1週間、赤沢さんは他の候補者の応援や公務などで全国を駆け回り、選挙区に入ることができませんでした。

留守の間、選挙カーに乗って支援を訴えたのが千晶さんです。

赤沢さんの妻・千晶さん
「全然慣れません。でも周りの人たちがいてくれるので、何とか頑張れています。手を握って、お願いして、信じて頑張るしかないと思っているので、もうちょっとありますけど、信じて頑張っていきたいと思います」

知名度や国政での実績を強みに組織戦を展開し、票の積み上げを狙います。

共産・新　福住英行候補の演説
「大企業優遇の自民党政治から、国民の暮らし最優先への政治への転換。皆さん、この仕事、どうか私、福住英行にやらせてください」

共産党の福住さん。企業団体献金の禁止や消費税率の引き下げ、島根原発2号機再稼働の反対などを訴えています。

ほぼ毎日10回以上の街頭演説を行ってきた福住さん、今回の選挙に対する有権者の意識の高さを感じるといい、投票行動に移してほしいと話します。

共産・新　福住英行候補
「自民党の裏金事件があって、ああいうことは許せないという声ですとか、石破首相に当初は期待したんだけど、様々な手のひら返しでがっかりしたという声もあります。あとは暮らしをなんとかしてほしいという切実な声があると思います。投票に行っていただいて、一票を投じることで政治は変わると、とりわけ日本共産党の躍進で政治は変えられるということを訴えていきたいと思います」

また、選挙戦ではSNSやユーチューブもフル活用。
選挙カーを降りた後は、毎晩欠かさずYouTubeでライブ配信を行い、選挙戦の様子や福住さんの思いを画面を通して訴えています。

共産・新　福住英行候補
「街頭での演説で、まだ投票を迷っておられる方にも政策を届けていく。そして、インターネット、SNS、YouTube、そういった動画配信なんかも通じて、広い無党派層の方に訴えを届けていきたいと思います」

前職2人に挑むチャレンジャー。最終日のあすは大票田の米子を回り、反自民層の取り込みを狙います。

JNNでは22日から23日にかけて、有権者に対しインターネット調査を行い、取材を加味して選挙戦終盤の情勢を分析しました。

その結果、鳥取2区では現在、赤沢さんが先行。湯原さんが追う展開で、福住さんは厳しい戦いとなっています。

赤沢さんは自民・公明の支持層を固め、無党派層への浸透を図ります。

湯原さんは立憲民主・国民民主の支持層を固め、無党派層への浸透を図ります。

福住さんは支持が広っておらず、無党派層の取り込みが課題です。

ただ、およそ4割の人が投票態度を明らかにしておらず、情勢は変わる可能性があります。

衆院選の投開票日は27日・日曜です。

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