高校生ランナーが一本のタスキに思いを込めてつないでいく「県高校駅伝」は、いよいよ今週土曜日(10月26日)に大会本番を迎えます。

今回は、注目の出場チームの男子をご紹介します。

8連覇を狙う東海大山形の仕上がりは。そして、王者を猛追する酒田南の優勝への思いとは。

■東海大山形・男子チーム

去年、7連覇を達成した東海大山形男子チーム。

今年は県高校駅伝での優勝だけではなく、その先、都大路で20位台に入ることを目標に練習に取り組んできました。

東海大山形・男子 増子岳 主将「県で1位だけではなく全国を見据えて県大会で戦っていくことを伝えてきた」

チームを引っ張るのは3年生のキャプテン、増子岳(ますこ がく)。

1年生で5区の区間新記録を、2年生では4区で区間賞を獲得したチームの精神的支柱です。

東海大山形・男子 増子岳 主将(3年)「前半戦がトラックシーズンで悩んだ分、特別な思いで後半戦に懸けてきたので、駅伝シーズンに向けて夏合宿を超えてだいぶ良い仕上がりで来てると思う」

8連覇を目指すチームのピックアップランナーは!

3年生の鈴木大翔(すずき ひろと)。去年は長距離区間の3区を走り、後続との差を広げ、優勝に貢献しました。

東海大山形・男子 鈴木大翔 選手(3年)「自分だけ区間賞を取れなかったというのも大きかったので、必ず区間賞取って、一番前で来た時は差を引き離す。もし二番手で来た時は必ず抜かすという気持ちで臨みたい」

もう一人の3年生、近野碧良(こんのそら)にも注目。

去年2区で区間賞を取ったスピードに加え、今年は走り込みで競り合いに負けない強さを手に入れました。

東海大山形・男子 近野碧良 選手(3年)「ラストスパートは最後勝てるという自信はあるので、ラスト1キロとかラスト2キロまでは余裕持ってついて最後しっかり刺すことを考えて走っていきたい」

また、去年都大路を走った2年生の黒山陽仁(くろやま はると)や、東北高校新人の5000メートルで5位の2年生の川嶋夏竜(かわしま かりゅう)も急成長を遂げました。

東海大山形・男子 黒山陽仁 選手(2年)「チームの主力という自覚を持ちながら、去年は県を走れなかったので今年はチーム為に走り抜きたいと思う」

東海大山形・男子 川嶋夏竜 選手(2年)「東海大山形の強さを見せ付けつつも自分も自己ベスト以上の力を出した走りをしたいと思う」

東海大山形の強みはまじめにコツコツ走れる選手が多いこと。

本番でその成果は必ず出せると、田宮監督は確信しています。

東海大山形・男子 田宮健 監督「普段思っているようなレースを自分の中でやるだけ。駅伝の流れにのって自分の力を最大限に発揮してほしい」

東海大山形・男子 増子岳 主将(3年)「全国大会に連れて行って去年のリベンジをして走りで勇気をあたえたい」

王者・東海大山形が、今年も秋の長井路で暴れます!

■酒田南・男子チーム

去年準優勝に終わった悔しさを胸に、8年ぶりの頂点を目指す、酒田南男子チーム!

酒田南男子・阿部亮 監督「絶対勝ち切るという信念を一人一人が持っているのが私からも見てとれるので、ほんとに史上最強チームだと思っています」

阿部監督が史上最強と謳う今年の酒田南の合言葉は「走った距離は裏切らない」。

月間走行距離は脅威の800キロ!そのかいあって、県内5000メートルの持ちタイムはランキングトップ3を酒田南の選手が独占。

走った分だけ強くなった!トップ3の一人は、エースでキャプテンの大宮健治(おおみや・けんじ)。

酒田南3年 大宮健治 主将 「ダイナミックに体を使った力強い走りができるので、ロードでここ一番という勝負の時が自分が一番強いと思います」

去年の1区で、思うような走りができなかったという大宮。

酒田南3年・大宮健治 主将 「去年自分がうまく流れを作れなかった分、(今年は)キャプテンとしてチームの流れを作るということと、精神的な柱になれるように意識してきました」

強さの裏にあるのはチームの雰囲気。

酒田南3年・大宮健治 主将 「見ていただいたらわかるんですけど、みんな仲良くて、でも練習ではバチバチで切磋琢磨し合える環境がある」

そんな酒田南のピックアップランナーは!

2年生の後藤颯星(ごとう・はやせ)!

今年の県高校総体と県高校新人の1500メートル・5000メートルでそれぞれ優勝!酒南最速の4冠ランナーです。

酒田南2年・後藤颯星 選手「大会で優勝できたことは自分の自信にもつながり、高校駅伝ではとてもわくわくしています」

後藤は、月に1000キロ走り込んだチーム随一のストイックマン。

酒田南2年・後藤颯星 選手「1000キロ走るのはとても辛かったんですけど、去年悔しい思いをして今年は絶対駅伝勝ちたいという気持ちで1000キロ走りました」

さらにトップ3を固めるのは、2年生の古川一琉(ふるかわ・いちる)。後藤に迫る走りから目が離せません。

酒田南2年・古川一琉 選手「何よりもロードと単独走が得意なので、(本番では)圧勝する走りができたらなと思います」

圧勝する走りを支える勝負飯は…

酒田南2年・古川一琉 選手「お父さんの作ってくれるウナギを食べることです」

実は古川の実家は、小料理店。チーム全員でウナ重を食べてゲン担ぎもするんです。

気持ちを一つにし高め合ってきた酒田南は、まさに実力派ぞろい。

酒田南男子・阿部亮 監督「大会新記録、そして山形県の高校新記録を出して優勝したいと思います」

今年は酒田南旋風が吹き荒れる?!熱いレース展開に注目です!

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