自転車に乗りながらスマホを使用する「ながらスマホ」や酒気帯び運転。11月から、こうした危ない自転車の運転の罰則が強化されます。大きな事故につながりかねないため、注意が必要です。

■自転車「ながらスマホ」厳罰化 11月から道交法が改正

井上貴博キャスター:
自転車であっても免許制を導入した方が良いのではないかと思う視聴者の方もいらっしゃると思いますが、罰則を一つ一つ強化していこうという動きです。

11月から、自転車運転中の「ながらスマホ」の罰則を強化します。

・「通話」 ハンズフリー装置を併用する場合を除く
・「表示された画面を注視」 どちらも自転車が停止しているときを除く

これは、車と考え方は一緒で「注視」というのは明確に何秒以上がダメだということはありませんが、警察が見て判断するということになります。

・「ながらスマホ」をした場合
6か月以下の懲役 または 10万円以下の罰金

・「ながらスマホ」で交通事故を起こすなどした場合
1年以下の懲役 または 30万円以下の罰金

と定められました。

ちなみに、車に関して「ながらスマホ」が強化されたのは大体5年前ですので、それに遅れて自転車も強化されるということです。

■スマホ「注視」はNG 「注視」は何秒?

スマホスタンドを使用した場合、地図アプリを「注視」して運転はNGだということです。

「注視」の目安としては「2秒以上」。

レイ法律事務所 野口辰太郎弁護士によると「2秒、目を離した場合、自転車は10m先に進むので事故の危険性が一気に高くなる」ということです。

ホラン千秋キャスター:
ちょっと(画面を)見ながら、そこに気を取られていると危険な状態になることもありますし、ハンズフリーであれば通話は大丈夫だともありましたが、いくら目をしっかり前に向けていたとしても、集中力が削がれるので本当に危険ですよね。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
同時にやることが増えれば増えるほど、注意力が散漫になるので気をつけなければいけないと思いますし、僕もトライアスロンをやっていて、ロードバイクに乗ったりしますが、道がわからない場所に行くときは、スマホスタンドをセットして乗ったりすることもあります。

乗っているときは、基本的に操作はしない。ただ、ナビとして使うというだけですから、乗りながらSNSを見るとか、操作をするということは基本的にできないと思った方がいいですし、危険ですよね。

ホランキャスター:
街中を見ると、やってる方はもちろんいますが、危険ですよね。

井上キャスター:
車で地図アプリを見るときの距離と自転車を比べると、自転車の方が距離が遠いので、目線がぶれる危険性があるのかもしれません。

「自転車“ながらスマホ”」の交通事故の件数です。

2014年 66件
2023年 139件

自転車も一時的にブームになっていましたし、そういったところも相まっていますが、2014年に比べると倍くらいになっています。

■「ながらスマホ」だと歩行者を認識するまでの時間は「1.7秒」

歩行者認識までの時間は通常1秒ですが、ながらスマホだと1.7秒と倍くらいかかるというデータが出ています。歩行者を注視する時間について、ながらスマホでは23%減少するということです。(提供:KDDI)

ホランキャスター:
松田さんは何か身の回りで危険だなと思った出来事に遭遇したことはありますか。

松田さん:
イヤホンをしながら自転車に乗っている人もかなり多いですし、自転車は軽車両ですが、歩道と車道を行き来している人もいますよね。自転車に乗る方が増えてきている中で、道路はいろんな人が使う場所ですから、一つ一つのルールを守ってほしいです。

最近は、ブルーラインといわれる自転車通行帯ができていますが、そこに車が駐車していて自転車が通行しづらいという状況もあるので、歩行者、自転車、車、様々な人が使いやすいようになってほしいと思います。

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<プロフィール>
松田丈志さん
元競泳日本代表
五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父

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