青森県五所川原市が発注した工事を巡る官製談合事件で、18日に起訴された前の副市長は、他に起訴された2人と事前に電話やメールでやり取りし、入札に関する「工事の名前」や「設計額」などを伝えていたことが分かりました。
前副市長ら3人を起訴
起訴されたのは、五所川原市の前の副市長・一戸治孝被告(71)、会社役員の片山弘一被告(70)、それに元市職員の石井隆夫被告(70)です。
青森地検によりますと、3人は3年前の2021年11月に行われた五所川原市が発注した工事の指名競争入札で、建設会社などで作る「建設技術研究会」という団体に所属する業者に落札させる目的で、事前に打ち合わせを行いました。
そして、工事や設計額などを伝え、実際に研究会に所属する業者に落札させて公正な入札を妨害したとして、官製談合防止法違反などの罪に問われています。
これまでの調べによりますと3人は、いずれも建設技術研究会に所属し、今回の事件では「電話」や「メール」でやり取りをしていたということです。また、入札の前には研究会の会合を開き、事前に入札参加業者を決めました。
そして、入札指名審査会の会長だった一戸被告は2人に「工事の名前」や「設計額」などを伝え、市の幹部にも情報を伝えていたということです。
五所川原市の佐々木孝昌市長コメント
3人の起訴を受けて、五所川原市の佐々木孝昌市長は「起訴内容の詳細が分からない段階ではありますが、市民の信頼回復に向け今後明らかとなる事実関係を踏まえながら対策を講じていきます」とコメントしています。
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