「検察なめんなよ」。恫喝的な取り調べの録音録画。裁判所に提出される範囲が大幅に広がりました。
「プレサンスコーポレーション」の元社長・山岸忍さん(61)は学校法人の土地取引などをめぐる巨額横領事件に関与したとして大阪地検特捜部に逮捕・起訴されましたが、3年前に無罪が確定しました。
事件をめぐっては特捜部が立件の根拠とした元部下の供述が、田渕大輔検事(52)による恫喝的・脅迫的な取り調べにより得られたものだったと判明。しかし、これまでは大阪高裁の決定に基づき刑事裁判で検察側が提出した48分の録音録画しか提出されていませんでした。
山岸さんはこれを不服として最高裁に抗告。最高裁は10月16日、「検事の言動が元部下の供述に与えた影響の有無や程度などを裁判所が判断するには、刑事裁判に提出されていない部分も取り調べる必要がある」として、田渕検事が机を叩いた部分や「検察なめんなよ。命賭けてるんだよ」などと恫喝した部分も含む約17時間分の録音録画を追加で提出するよう国に命じました。
山岸さんは「検察官は無実の人を有罪にできる力があるため、二度とこのようなことが起こらないようにしてほしい」としています。
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