食品の高値が続く中、“物価の優等生”とは呼べなくなってしまった「卵」に注目しました。

名古屋市西区にある「創作料理ARANCIA」。
人気は「ミルフィーユオムライス 夢の三段罪」。上からチーズオムレツ、シーフードピラフとチキンライスのオムライスの合わせて3種がのった、食べて「罪悪感」を感じるほどの豪華な一品です。

オムライスのメニューは約10種類あり、この日もランチ客の8割以上がオムライスを注文していました。

(20代女性)
「めちゃおいしい。卵がフワフワなのとチキンライスもおいしい」
(20代女性)
「大満足。次はまた予約して来ようって話していた」

一回落ち着いたが、また卵値上がり…

そんなお店に、卵の値段の影響は?

(創作料理ARANCIA 伊藤秀樹店長)
「(卵の)値上がり。1回落ち着いたが、また値上がりが。1個あたりにすると微々たるものになるが、ちりが積もると高くなる」

先ほどのミルフィーユオムライスには9個の卵を使います。卵の単価がお店の収支に直結するのです。

去年5月、卵の値段がピークの時は卵10個あたり278円でした。
ことしの4月にはやっと167円まで落ち着いてきましたが…。

(創作料理ARANCIA 伊藤秀樹店長)
「9月から1個あたり4円くらい値上がってきている」

9月に入り192円に、再び上昇傾向にあるのです。その原因は…。

(創作料理ARANCIA 伊藤秀樹店長)
「4月から8月は需要が追いついたが、餌代や光熱費が上がって、また卵1個あたりの価格が上がったのではと思う」

価格を据え置くための “秘策”

苦しい状況を乗り越えるため、苦肉の策も。

(創作料理ARANCIA 伊藤秀樹店長)
「昔は26センチのフライパンを使って大きくオムライスを作っていたが、今は24センチのフライパンを使っている」

値段を据え置くために卵の量を減らし、フライパンのサイズを変更したのです。

(創作料理ARANCIA 伊藤秀樹店長)
「20グラムだが卵を少し減らして、ご飯を増やして、もちっとふっくらさせて、コンパクトで大きく見せている」

さらに、こんな秘策も!
ニワトリの卵に加え、ウズラの卵をメニューに取り入れたのです。

ウズラの卵が貢献!物価高を生き抜く

(創作料理ARANCIA 伊藤秀樹店長)
「(ウズラ卵が)好きな人が頼んで客単価を上げるということで、やっている」

こちらニワトリの卵で作ったオムライスの上に、かわいいウズラの卵を8個トッピングした「うずら巣ごもりオムライス」。
口はトウモロコシ、目にはゴマを使っています。かわいいウズラの卵の動画を店のSNSで発信したところ、10万回以上再生されました。

お客さんも…。

(お客さん)
「“レインボーうずら”といって、(音楽グループの)三代目(J Soul Brothers)が好きなので、(ウズラを)三代目の推しカラーにして並べてもらった」

物価高は続いていますが、店長は店の売り上げを維持し、ランチは1000円を超えないようにしているそうです。

(創作料理ARANCIA 伊藤秀樹店長)
「1000円以上のランチはなかなか出せない、毎日は。みなさんの給料が上がってから徐々にと思っているが。どこかが上げないと上がっていかないと思っている」

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