北海道の知床半島沖で観光船が沈没し、26人が死亡・行方不明になった事故で、業務上過失致死の罪で起訴されている「知床遊覧船」社長の桂田精一被告が11日午後0時28分ごろ、保釈されました。
釧路刑務支所から保釈された桂田被告(61)は、約7秒間、報道陣に無言で頭を下げました。
その後、記者から「ご遺族にひと言ないですか?」と問われるも、返答することなく用意された車に乗り込みました。
桂田被告は2022年、運航管理者の義務を怠って船を知床半島沖で沈没させ、乗客乗員を死亡させた業務上過失致死の罪で、ことし10月9日、起訴されていました。
起訴を受けて、桂田被告の弁護側は「証拠隠滅の恐れがないので、身体拘束を続ける必要がない」として釧路地裁に保釈請求を行い、釧路簡裁の裁判官は、この請求を認めました。
一方、釧路地検は保釈の決定に不服を申し立てる準抗告をしていましたが、釧路地裁が棄却しています。
桂田被告は9日、弁護士を通してコメントを発表していて、「法人代表者としてこれからも謝罪と償いを続けていく所存です」「これから刑事裁判を受けることになりましたが、刑事裁判の場では本件事故に関わる私個人の認識や記憶していることをきちんと申し述べたいと思います」とコメントしています。
桂田被告の保釈保証金額について弁護側は、裁判に影響する可能性があるとして明らかにしていません。
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