「非公認」をめぐり新潟県内に衝撃が走りました。自民党は9日、裏金問題に関わった議員12人を公認しないことを決め、新潟2区から出馬を予定する細田健一 衆議院議員が含まれました。
9日の朝も自民党の看板を立てて地元に立った細田健一さん。
この時には公認の可否について「何も聞いていない」と話していました。
Q(公認の可否について)現時点で何か報告は?
【自民党 細田健一氏】「特に何もありません。全く何の連絡も受けていないので」
その1時間後、自民党本部で選挙対策委員会が開かれ、裏金問題に関与した議員の公認が協議されました。
その結果…
【自民党 森山裕 幹事長】「政治資金パーティをめぐる不記載があった議員等のうち、12名が非公認の扱いとなります」
重い処分を受けた萩生田 元政調会長ら6人に加えて、選挙区情勢などを踏まえて新たに6人を非公認とすることを決定。その中に細田さんも含まれていました。
細田さんは2018年からの5年間で派閥から564万円のキックバックを受け、収支報告書に記載していませんでした。
【自民党 細田健一氏】「私は小選挙区で勝たなければ国会には戻れない。今一度私に力をお貸しください!私を助けください!皆さんよろしくお願いします」
収支報告書の不記載があった候補予定者は比例代表との重複立候補を認めない方針を受け、「背水の陣で挑む」と決意を新たにしたばかりでした。
この決定を細田さんは「報道で知った」と話します。
【自民党 細田健一氏】】「相当びっくりしたいうのが正直なところ。なんら説明がないのでどういう理由でこういう判断が下されたかわからないので相当困惑している」
無所属でも出馬するかという問いには「支援者らと相談して決める」と答えるにとどめました。
突然の決定に自民党の県議も驚きを隠せません。
【自民党 高橋直揮 県議】「え?そうなの?」
【自民党 笠原義宗 県議】「え?裏金でもないのにね…」
【記者リポート】「細田さんの選挙戦を支える2区の県議がいま、緊急で打ち合わせを開いています」
終了後、報道陣の取材に応じた自民党県連の岩村良一 幹事長は『県連推薦』も視野に細田 議員本人と相談して対応を検討するとしました。
【自民党新潟県連 岩村良一 幹事長】「『こういう混乱を招くような判断は吉と出るのか凶と出るのかよくわからない』という発言もきょう党議の中で出たので(党本部へ)申し入れはしたい」
また、細田さんが非公認となる一方で、不記載額が500万円を超えていたとして同じ「戒告」の処分を受けた前職の高鳥修一さんには非公認の判断は下りませんでした。
県連に対してその線引きについての説明はなかったということです。
細田議員の選対本部長を務める高橋直揮県議は…
【自民党 高橋直揮 県議】「ちょっとそこまではやりすぎなんじゃない、今までの経緯だってあるわけだし、自民党のために戦ってきた、仕事をしてきたということもあるので、その経緯を全部無視して、そういう対応っていうのは少し不満を感じています」
この決定は同じ2区から出馬を予定するライバルにも衝撃を与えました。
【立憲民主党 菊田真紀子氏】「大変驚きましたけれど、私としては私の選挙、自分の選挙をしっかり勝ち抜くことで、もう向こうも死に物狂いでやってくると思いますので、とにかく緩みなく、油断なくしっかりやるべきことをやりたいと思っています」
【日本維新の会 井上基之氏】「率直に申し上げて、非公認というところまで踏み切るという認識は持っていなかったので驚いています。ただ、一方で敵失で何か戦略が変わるかというと、特に変わることはないと思うので、変わらず訴えるべきことを訴える」
非公認となることで選挙戦にどのような影響があるのでしょうか。
・公認料など、党からの資金が支給されない
・立候補に必要な供託金300万円が自己負担に
・政見放送なし、経歴放送のみ
・選挙運動で党幹部の応援が受けられない
・ビラの枚数、選挙カーの数も制限
政党の公認があるのとないのとではこれだけの違いがあります。
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