想定された現場は、とあるカフェの個室です。

若手警察官の鑑識技術を向上させようと、8日、鳥取県警察本部で現場鑑識競技会が開かれました。

競技会に出場したのは警察官になって概ね10年未満の若手で、県内9つの警察署ごとに2人一組のチームとなって技術を競いました。

鑑識の現場と想定されたのは、とあるカフェの個室。
オレオレと名乗る電話を孫と思い込んだ高齢の男性が、彼女の借金を返すため100万円を持って店を訪れ、孫の知り合いを名乗る犯人にお金を渡してしまったオレオレ詐欺の現場です。
店の人から状況を聞いた警察官は慎重に現場に入ると、残された足跡を発見し、証拠として保全していきます。

裁判でも有効な証拠となるよう逐一写真に残しながら、DNA採取のため犯人が使ったコーヒーカップや灰皿の吸い殻から唾液などを採取しました。
更にグレーと呼ばれるアルミニウムの粉末を薄くつけ、犯人が残した指紋を浮かび上がらせました。

郡家警察署 相見晴奈さん
「犯人につながる証拠が残されないように、見落としがないようにしていくのが一番いいのかなと思いました。」

裁判員裁判などの際には客観的な証拠が重視されることから、警察はこうした競技会を通して鑑識の技術を高め、受け継いでいくことにしています。

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