10月8日(火)午後3時で、小笠原近海で“台風の卵”=熱帯低気圧があり、今後24時間以内に、台風19号「バリジャット」になる見込みです。
この後は、太平洋高気圧の縁を回るように、本州の東海上を北上する見込みです。
現段階では、熱帯低気圧の中心に小さな渦はあるものの、あつい雲は密集していません。
熱帯低気圧の目から、活発な雨雲が東に離れています。このような形の熱帯低気圧(台風の卵)は、急速に発達する可能性は低くなります。
また、海面水温が少しずつ低くなり、これまでのような急速に発達するような台風になる可能性は低いとみられ、進路を見ても日本に大きな影響は出ない見込みです。では今後、いつ頃まで「台風」に注意が必要なのでしょうか?
10月も「台風」に注意必要
過去最も遅い台風の上陸は、1990年に和歌山県に上陸した「11月30日」です。
【上陸日時が遅かった台風】(上陸日時と上陸場所)
最も遅い:1990年11月30日14時頃 和歌山県白浜町の南
2番目に遅い:1967年10月28日03時半頃 愛知県南部
3番目に遅い:2017年10月23日03時頃 静岡県掛川市付近
4番目に遅い:2004年10月20日13時頃 高知県土佐清水市付近
5番目に遅い:1955年10月20日12時頃 和歌山県田辺市付近
6番目に遅い:1979年10月19日10時前 和歌山県白浜町付近
7番目に遅い:1998年10月17日16時半頃 鹿児島県枕崎市付近
8番目に遅い:1987年10月17日00時頃 高知県室戸市付近
9番目に遅い:1951年10月14日19時頃 鹿児島県串木野市付近
10番目に遅い:2014年10月13日08時半頃 鹿児島県枕崎市付近
上陸が遅いランキングを見ると、11月30日の極端な例を除けば「上陸」は10月いっぱい。特に4番目以下は10月中旬までです。
では、接近するのはいつ頃までか?平年値をみると、10月に入ればガクッと少なくなりますが、まだ1つくらいは接近してもおかしくありません。
※接近の定義は、気象官署(気象台や測候所)から、台風の中心が300キロ以内に入ったときを現します。
これらのデータから、台風シーズンはおおむね10月まででしょう。
では、ことしの現段階のスーパーコンピュータの予測ではどうなのか?
小笠原諸島の東海上に“熱帯擾乱”?
ヨーロッパ中期予報センターでは…
小笠原諸島の東海上に、再び熱帯地域の大気の乱れ=“熱帯擾乱”とみられる、風が強いエリアが現れます。
現在は、偏西風がだいぶ南下し、熱帯擾乱は東へと流されることが多いため、このあたりで台風が発生したとしても、本州付近には近づきにくいと考えられます。
また、日本のスーパーコンピュータでも南の海上に熱帯擾乱の予想がでています。
このような予想は、固まっているわけではありませんが、ことしも10月いっぱいは台風の情報に注意が必要ということは、言えそうです。
あす9日は 東京の最高気温17℃予想
週間予報でみると、台風や熱帯低気圧の影響はみられませんが、本格的な「秋」の空気が入ってきて、気温が下がりやすくなります。
最高気温は、25℃以上で半袖でも過ごせるくらいの日が多くなりますが、最低気温は沖縄以外で20℃以下が続き、東京は15℃位まで下がりそうです。
平年より高い所が多いものの、これまでに比べればだいぶ秋らしくなります。気温の差が大きくなりますので、服装でうまく調節して体調管理にもお気を付けください。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。