静岡県御前崎市で子どもたちを対象に自然教室を開いている男性がいます。幼い頃の思い出の海岸を守ろうとする活動を取材しました。

<参加した児童>
「アイゴだこれ!」
「アイゴ」
「うれしかった、楽しい」

御前崎市を拠点に自然の豊かさを子どもたちに教えている川口眞矢さんです。川口さんは、2016年から海や山をテーマに自然教室を開いています。御前崎の久々生海岸は、川口さんが自然に興味を持つきっかけとなった場所です。

<NPO法人Earth Communication 川口眞矢さん>
「僕が小さい頃カヤックをやったり一番遊んだ海。慣れない中でカヤックやって、船がひっくり返ったとか、それでも自分で頑張って海から戻ってきて。海のことを一番学んだ場所」

川口さんは、海洋学などを学ぶため、一度地元を離れましたが、2016年、御前崎の自然の豊かさを子どもたちに伝えたいと戻ってきました。

13年ぶりに見た久々生海岸。防潮堤などの建設が進み、子どもの頃見ていた海岸とは大きく変わっていました。

<川口眞矢さん>
「この辺りはまだ掃除をしていないからこんな感じ。港が大きく造成されて、それによって潮の流れが変わってここがゴミのたまり場になりやすくなってしまった」

川口さんは、海岸をきれいしようと4年前から清掃活動を始めました。一方、海の中では新たな発見がありました。2017年、静岡県が準絶滅危惧種に指定している「コアマモ」を川口さんが海岸で偶然発見したのです。

<川口眞矢さん>
「港ができて、砂が堆積するようになって、そこにどこからかコアマモの種が流れてきて、定着しているのが有力な説」

<川口眞矢さん>
「陸の植物と同じで光合成をしている。さぁ、6年生光合成をするということは」

<参加した児童>
「二酸化炭素を吸ってくれる」
「そうそう」

<川口眞矢さん>
「甘藻場がないとこの生き物はいないので、基本的には御前崎にいるはずがない。甘藻場があることによって入ってきて定着した」

コアマモの中は海の生き物でいっぱいです。

<参加した児童>
「早速、なんかエビが獲れたよ」
「ガザミもとれた」

参加した子どもたちは、たくさんの海の生き物を捕まえました。

<参加した児童>
「いろんな生き物がいて、うれしかったし、アマモ場が残ってるしこのまま残していかないと海も悪くなる。地球全体がどんどん悪くなると思う」

<川口眞矢さん>
「自分の生まれ育った地域でたくさん遊んで好きになってもらって、大人になった時にどこであろうが自然や環境を守っていけるような人が増えていってくれるとうれしい」

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