今週のシリーズ「ふれる手仕事の秋」。今回は木を間引く際に出る間伐材を使ったユニークな木工品の製造と販売を手がける九戸村の女性グループです。

(井丸キャスター)
「(積み木を組み立てる)いけるかな?だめだ!うわ!難しい!」

私が積み上げているのは間伐材を使ったユニークな名前と形が特徴の積み木です。こちらのユニークな積み木を作っているのは、九戸村に住む女性で構成するKUNOHE木工女子部です。

メンバーは、リーダーの上野早紀さんをはじめ、デザイン担当・福島多恵さんと制作担当・水上千文さんの3人です。

3人は九戸村の木材を使用して木工品の制作と販売を行っています。

(福島多恵さん)
「最初に子ども用のおもちゃを木で作ろうという話になって、最近世間ではうんこが人気なんじゃないかと思ったので、うんこと木で何かできないかなと思って『うんこつみき』に行きつきました」

そしてもう一つ人気の製品は顔のイラストが描かれた木製の名札です。
私の名札も作ってもらいました。

木に直接レーザーでイラストを描くため木材の温もりが感じられます。


実はこれらの木工品は間伐材を使っています。
間伐材は山林で木を間引く時に出る木材です。


リーダーの上野さんは神奈川県出身で、林業が盛んな九戸村で森林整備などを行う地域おこし協力隊として3年前に岩手に移住しました。

(上野早紀さん)
「これくらいの木は、協力隊で来た当初は切るの絶対無理だと思っていたんですけど、練習を重ねて、これくらいであれば切れるようになりました」

間伐材は曲がっていたり、二股に分かれていたりするものがあり使い道がなくて山に放置されるケースも多いといいます。
間伐材に注目した上野さんは活用方法を考えるため、当時地域おこし協力隊だった福島さんと九戸村の建築会社に勤める水上さんに声をかけました。

(上野さん)
「自分1人では絶対に出てこなかったアイデアとか実行するにあたって起爆剤になってくれたりすごく助かっている。2人がいなかったらここまでできてなかったと思います」

上野さんは今年3月に地域おこし協力隊の任期を終え、今は森林整備会社の代表も務めています。

(上野さん)
「岩手県は特に山が多いので見慣れてしまっている方も多いと思うんですけど、すごく貴重な資源だと思うので適切に手入れをして、将来に残したいという想いでやっています」

自分の会社で伐採した木材を活用し積み木や木製の名札のほかコースター、コーヒー豆を測るメジャーも販売しています。

(上野さん)
「ちょっと新しい発想で、下地に着色をして木の色を目立たせて、文字を並べようかなと思っています」

オーダーメイドの看板などの注文を受け付けています。

(上野さん)
「木の温かみとか、親しみやすさ、商品のユニークさを通じて、間伐材のよさとか間伐することの意義を感じていただけたら嬉しいです」

KUNOHE木工女子部はこれからも温もりのある木工品の魅力を発信し続けます。


「よくできましたー!」

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