27日、新しい自民党の総裁に、石破茂元幹事長が選出されました。事実上の新たな総理大臣を決める今回の総裁選。福島県連本部でも、朝から地方票の開票作業が行われました。

27日午後から行われた自民党の総裁選。1回目の投票で、1位だった高市早苗経済安保担当大臣との決選投票を制した元幹事長の石破茂氏が、新たな総裁に選出されました。

石破茂新総裁「国民を信じ、勇気と真心を持って真実を語り、この日本国をみなが笑顔で暮らせる安全で安心な国にするために、この石破茂全身全霊を尽くしていきます。どうぞよろしくお願いいたします」

国会議員票と地方票、合わせて736票で争われた今回の総裁選。福島市の県連本部でも、朝から、県内の党員・党友1万4573人を対象にした地方票の開票作業が行われました。その結果、福島の地方票は、石破氏が3452票で1位、2位は高市氏で2116票、3位は小泉氏で2090票でした。投票総数は9600票あまりで、上位3氏でおよそ8割の票を獲得したこととなります。

また、年内とも言われている解散総選挙について、県連は…。

自民県連・矢吹貢一幹事長「総選挙はまさに常在戦場で、これまで私どもも進めてきたわけですが、ここからは急ピッチに態勢を進めていかなければならないなと考えております」

「老後が心配」「若者にも良い政策を」県民の声

物価の高騰や道半ばの復興。課題が山積する中で、石破新総裁の選出に福島県民は…。

60代主婦「何回も挑戦していて、国民の人気は一番高かったので良かったと思う。物価高で老後が心配なので、老後が心配ないようにしてほしい」
20代会社員「小泉さんとかほかの人がニュースに上がっていたので意外。真っ白な後ろ暗いところないようなものであればいい」
60代会社役員「9人のテレビ討論のなかでも統一教会で9人全員が手も上げずにあの問題は終結したというような話をしていたので変わらないとは思う」
高校生「いまの政治家は高齢者に向けた政策が多いと思うので、もうちょっと若者にも良い政策を出してもらいたい」
30代主婦「女性の方(高市氏)に期待していたんですけど(子どもが)これからどんどん大きくなるとお金がかかるので、賃上げもそうですけど医療費も良くなってほしい」

石破新総裁 福島とのかかわりは…

自民党の新しい総裁に就任した石破茂元幹事長は、1957年生まれの67歳。鳥取1区選出で、当選12回です。

9月15日に福島市で開かれた討論会では、東日本大震災の際、復興庁の創設に関わった経験を踏まえ、日本を「世界一の災害大国」だとした上で、防災省の設置を訴えました。

野党時代の自民党で、政調会長だった石破氏。2012年の総裁選に伴い、県内の仮設住宅を視察した際には、多くの住民から握手を求められ、人気の高さを伺わせました。

また、2020年には、双葉町を訪問し、処理水の海洋放出などについて、双葉郡の町村長らと意見交換。福島の復興について「福島から新しい日本のモデルを示せるかどうか、点検が必要だ」との見解を示していました。

今後の国会の動きは、10月1日召集の臨時国会で、新たな総理大臣の指名選挙が行われます。ここで、石破総裁が、新たな総理大臣に指名される予定です。

一方、この臨時国会の会期をめぐっては、野党側が代表質問に加えて予算委員会を開催するよう主張していて、30日に開かれる議員運営委員会の理事会で、正式に決まる予定です。衆議院議員の任期が1年あまりとなる中、早いタイミングで解散があるのではとの見方が広がっていて、福島県内でも選挙に向けた動きが加速しています。

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