台風16号(シマロン)発生 金曜には再び熱帯低気圧へ
25日正午、気象庁は日本の南の海上で台風16号が発生したと発表しました。中心付近の最大風速が台風の基準となる17.2メートルを超えたために台風となりました。
台風16号のアジア名はシマロンです。フィリピンが提案した名称で「野生の牛」を意味するそうです。
気象庁(JMA)
台風はそれほど発達せず、27日(金)までには再び熱帯低気圧へとなる予想です。気象庁は熱帯低気圧になるとその先の進路予想を発表しませんが、この台風16号は熱帯低気圧になったあとにさらに本州に近づいて影響を与える可能性があります。
現在、日本の南の海上には台風16号以外にも複数の雲のまとまりが存在しています。
27日(金)午前9時の予想天気図では、台風16号から変わった熱帯低気圧以外にも複数の熱帯低気圧の存在が予想されています。
気象庁が毎日の天気予報に使用している計算モデルであるMSMモデルの結果では、台風16号は熱帯低気圧になったあとに北東方向へと進んで、関東のすぐ南海上に進む予想データもあります。
【画像で確認】熱低北上で風雨強まる?30日までの雨・風シミュレーション
では、海外の進路予想モデルなども参考に台風16号がどこへいくのか、またその他の熱帯低気圧の動向も含めて見ていきます。
アメリカ・ヨーロッパの進路予想 台風16号からの熱低は関東接近か
アメリカ海軍(JTWC)
アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。
台風16号についての進路予想が発表されているほか、マリアナ諸島付近の熱帯低気圧について「95W」と表示されオレンジ色の丸で囲まれています。この雲域がJTWCの監視対象となったことを意味しています。
JTWCでは定めた基準以上に発達する雲のまとまりができると、LOW(黄)→MEDIUM(オレンジ)→HIGH(赤)へとレベル分けして情報を発表します。赤色になると台風の発生時期に近づいた目安となります。
台風16号の進路予想では日本の南の海上で動きがゆっくりしたあと北東方向へ進んで週末に関東のすぐ南の海上へと進む予想です。最大風速をみると現状から大きく発達させる予想はありません。
アメリカ海洋大気庁(NOAA)
台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行います。数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。
台風16号はしばらく同じような場所に位置したあとの進路予想は、北東方向に進むデータが多くなっていますが、さほどこれ以上発達させる予想にはなっていません。
またマリアナ諸島付近で解析されている熱帯低気圧低気圧についても95Wとしてアンサンブル予報の結果を公開しています。こちらも関東の南の海上に北上してくる可能性がありますが、まだ予報にはかなりのブレ幅があります。
【画像で確認】熱低北上で風雨強まる?30日までの雨・風シミュレーション
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)
ヨーロッパ中期予報センターの予報では、現在と同じ海域にしばらく位置したあとに北東方向へと進んで、東日本のすぐ南の海上へと進む予想となっています。
※台風の最新情報については最終的には気象庁の情報をご確認ください
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