戦時中に起きた、山口県宇部市の海底炭鉱・長生炭鉱の水没事故をめぐる動きです。

炭鉱の入り口・坑口を掘り起こす工事が始まりましたが、坑口とみられる場所が25日、探し当てられました。



太平洋戦争のさなか、宇部市の海底にあった長生炭鉱が水没する事故があり、朝鮮半島出身者136人を含む、183人の労働者が犠牲になりました。

その遺骨は、今も炭鉱の中に残されたままです。

犠牲者の遺骨発掘などを目指す「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」は、坑口から坑道内の調査を進めるため、地下に埋まっているとみられる坑口を掘り起こす工事に24日から着手していました。

25日の掘削工事では、坑口の屋根とみられる部分が掘り出され、塞いでいたとみられる板を取り除くと、そこから大量の水があふれ出てきたということです。

会はここが坑口だとみています。

長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会 共同代表 井上洋子さん
「犠牲者のみなさんはこの坑口を目指して逃げてこられて、坑口を閉ざされてしかも埋められてしまいました。せめて坑口をまずは開けようというのが1番の気持ちだったので、その日がもうすぐ来るんだということでうれしくていっぱいです」

今後、坑口から坑道内に入って調査を進めることが可能かを探る予定です。

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