山口県下関市の前田市長が市議会で広島や長崎などを周遊する観光ルートについて「お悔やみトリップ」と発言しました。これを受け被爆者団体は「発言は不適切で遺憾」とコメントしています。

下関市 前田晋太郎市長
「1つの街で海外にPRしてもなかなか届かない。複数の街でストーリーを作りましょう。例えば広島・長崎に行って、四国でお遍路をして『お悔やみトリップ』ではないけど、滞在時間が拡大する」

下関市の前田晋太郎市長は19日、市議会9月定例会の一般質問でこのように発言しました。

西日本の40あまりの自治体などは2025年開催予定の大阪・関西万博に向け、外国人観光客を呼び込もうと連携して取り組んでいます。

市議から具体策や考えを問われた前田市長は西日本エリアで県をまたいだ周遊をPRするなどして、下関市の観光客増加につなげたいと答弁。その中で「お悔やみトリップ」という発言もありました。

広島県被団協の箕牧智之理事長は「議場での発言としては不適切で遺憾。広島を訪れた際はお悔やみの気持ちを抱くだけではなく、被爆の実相を深く理解してほしい」とコメントしています。

前田市長は25日JNNの取材に応じ、発言について陳謝しました。

下関市 前田晋太郎市長
「長崎・広島の被爆者や親族、地域の皆様に大変申し訳ないお詫びの気持ちでここに立たせてもらった。決して軽んじて揶揄するようなつもりは微塵もなかった。もう少し良い表現ができなかったかなと自分の能力の低さを反省している」

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