台風16号(シマロン)が発生 すぐに熱帯低気圧へ
25日正午、気象庁は日本の南の海上で台風16号が発生したと発表しました。中心付近の最大風速が台風の基準となる17.2メートルを超えたために台風となりました。
台風16号のアジア名はシマロンです。フィリピンが提案した名称で「野生の牛」を意味するそうです。
台風はゆっくりした速さで西北西へ進んでいます。中心の気圧は1002ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルで中心の北東側330キロ以内と南西側280キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。
気象庁(JMA)
台風はそれほど発達せず、あす26日夜までには再び熱帯低気圧へとなる予想です。気象庁は熱帯低気圧になるとその先の進路予想を発表しませんが、この台風16号は熱帯低気圧になったあとにどこへ向かうのでしょうか。海外の進路予想モデルなども参考に見ていきます。
アメリカ・ヨーロッパの進路予想 ともに北東へ進んで関東接近か
アメリカ海軍(JTWC)
アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。
進路予想では日本の南の海上で動きがゆっくりしたあと北東方向へ進んで週末に関東方面へと進む予想です。最大風速をみると現状から大きく発達させる予想はありません。
アメリカ海洋大気庁(NOAA)
台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行います。数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。
台風16号はしばらく同じような場所に位置したあとの進路予想は、北東方向に進むデータが多くなっています。そこまで発達させる予想にはなっていません。
またマリアナ諸島付近で解析されている熱帯低気圧低気圧についても95Wとしてアンサンブル予報の結果を公開しています。こちらも関東の南の海上に北上してくる可能性がありますが、まだ予報にはかなりのブレ幅があります。
【画像で確認】関東に接近の可能性も 30日(月)までの雨・風シミュレーション
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)
ヨーロッパ中期予報センターの予報では、現在と同じ海域にしばらく位置したあとに北東方向へと進んで、東日本のすぐ南の海上へと進む予想となっています。
気象庁の雨・風シミュレーション 週末は関東のすぐ南へ接近も
気象庁が日々の天気予報で使う予想モデルの一部である数値予報(MSMモデル)の結果では、週末に北上して紀伊半島のすぐ南から関東の南海上へと進む予想があります。
【画像で確認】関東に接近の可能性も 30日(月)までの雨・風シミュレーション
※台風の最新情報については最終的には気象庁の情報をご確認ください
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