山梨県都留市のお寺が開発したラーメンについてお伝えします。
具はのせず、見た目は非常にシンプルで、寺の魅力を発信しようと禅の心を取り入れた一杯です。

洗練された麺に…
出汁が効いた透明感ある醤油味のスープ。

ラーメンそのものの味を楽しんでもらいたいと、具はのっていません。

平山裕子アナウンサー:
「麺がモチモチですね!スープもすっきりしていてとても食べやすいですが、味に深みがあるので麺と絡まり合うとよりおいしく感じますね」

開発したのは都留市夏狩にある耕雲院の副住職 河口智賢さんです。

雲院 副住職 河口智賢さん:
「これは精進ラーメン『禅麺』という精進料理とラーメンを掛け合わせたヴィーガンラーメンです」

ヴィーガンとは肉や魚・卵など動物由来の食材を一切使用しない料理で、このラーメンは乾麺の研究家=南野マキさんと共同で1年かけて開発しました。

麺の弾力や風味をつける「かんすい」は天然由来のものを使用し、スープの味付けに「禅の心」を取り入れました。

耕雲院 副住職 河口智賢さん:
「動物性の出汁を使わず、精進料理の特徴である昆布、しいたけ、白菜、あと隠し味に山椒を入れたスープとなっている」

なぜ、お寺でラーメンを開発しようと思ったのでしょうか。

耕雲院 副住職 河口智賢さん:
「地域の人が集う場所としての意義が(寺には)昔からあることに気づいた。ラーメンを出したらもっと来やすくなると思いラーメンを作った」

河口さんはお寺をもっと身近に感じてもらいたいと、「オンライン」の座禅体験や「子ども食堂」も定期的に開催しています。

耕雲院 副住職 河口智賢さん:
「私たちは個人的な個を主体とした社会で(生きている)。個で頑張りすぎると疲れますよね。心が折れそうになった時に‟よりどころ”、‟足を運べる”場所にしたいという想いがあります」

そして今、最も力を入れているのが、海外の人にも「禅」の文化を身近に感じてもらうことです。

耕雲院は都留文科大学などと連携して、外国人留学生や観光客を対象に禅の文化の1日体験プログラムを実施しています。

プログラムではヨガや座禅などを体験した後、精進料理を提供します。
そのシメの一品が「禅麺」なんです。

禅体験プログラムの参加者:
「とてもおいしい。ここに来て文化や新しいことを体験できてよかった」
「興味深かった。日本独自の料理を食べられてよかった」
「おいしい!普段できないような素敵な体験ができた。おすすめです」

留学生からも大好評の禅麺、今後は具をのせた特製版の提供も始めます。

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