新潟市の老舗みそ蔵に新しい釜がやってきました。23日、そのお披露目会が開かれ、蔵を応援してくれる人たちへ感謝の気持ちを届けました。

新潟市南区のみそ蔵「糀屋団四郎(こうじやだんしろう)」。

蔵の前に置かれているのは2つの釜です。1つは90年以上にわたり大切に使ってきたもの、そしてもう1つは…

【糀屋団四郎4代目 藤井寛さん(40)】「1週間ほど前に届きました。この団四郎のロゴが入ると身が引き締まる思い」

初代が創業するときに中古で手に入れたという和釜。これで大豆を煮ることで、うまみたっぷりのみそに仕上がるという、いわば「団四郎の命」でした。それが去年、とうとう寿命を迎えたのです。

岩手県 陸前高田市のみそ蔵で働いてた藤井寛さんは2011年の東日本大震災で被災。蔵と家族を失い新潟で団四郎の4代目を継ぎました。

釜が壊れるというピンチを迎え妻の康代さんとともに岩手県の製鉄所に特注で作り直してもらうことを決断。費用の一部をクラウドファンディングで募ったところ、目標を大きく上回る400万円もの支援が寄せられました。

【糀屋団四郎4代目 藤井寛さん】「本当に大勢の人からご支援いただきました。この場を借りて厚くお礼申し上げます。ありがとうございました」

今回の支援と日ごろから団四郎を愛してくれる人たちへの感謝を込めて、新しい釜の“お披露目祭り”を開催しました。会場では団四郎のみそを使った特製豚汁が振る舞われました。

【訪れた人は】「もう箸が止まりません」
【訪れた人は】「物心ついたころからここのみそ。継続して頑張っていってほしい」

イベントでは音楽ライブなども開かれ、集まった人たちはにぎやかな雰囲気のなか、新しい和釜の到着をお祝いしました。

【糀屋団四郎4代目 藤井寛さん】「ありがたい限りで、お客さんの付き合いもあるし、これからの100年に向けてこの和釜と一緒に頑張っていけたらなと思ってます」


今後、試運転を経て、12月に新しい和釜での仕込みを始める予定です。

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