取引先の企業からの理不尽な言動カスタマーハラスメント、いわゆる「カスハラ」が原因で社員がうつ状態になったとして、25日までに東京の会社が釧路市などの企業に対し損害賠償を求める訴えを起こしたことがわかりました。

 札幌地裁に4月14日付で訴えを起こしたのは、東京に本社を置く住宅設備機器販売業の橋本総業です。

 訴状などによりますと、帯広にある橋本総業道東営業所の当時の男性所長は、2023年3月、取引先である釧路市の扶桑物産の社長から「お前はそんなにえらいのか、何様だ!」などとおよそ2時間にわたって人格を否定されるような叱責を受けました。

 所長はその翌日から出社できなくなり、医師から「うつ状態」と診断されました。橋本総業は、所長がうつ状態になったのは扶桑物産の社長からの理不尽な叱責=「カスハラ」が原因だったとして1100万円の損害賠償を求めています。

 橋本総業はHBCの取材に「従業員の人権保護のために提訴に踏み切った」と理由を説明しました。

提訴を受けて扶桑物産は「担当者がいない」と回答(北海道釧路市)

 一方、扶桑物産は「担当者がいない」と述べるにとどめています。

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