実りの秋を迎え、新潟県内でも果物やコメの盗難が相次いでいます。手塩にかけて育てた農作物を盗まれないよう産地では対策に力を入れています。

日本梨やブドウの果樹園があちらこちらに広がる三条市 代官島です。

道路沿いに立つ白い看板が目に留まります。

【果樹農家 石黒貴之さん】「こちら盗難防止の看板を設置することによって注意を促しています」
看板には『巡回強化中の文字』が。果物を守るため、周辺の農家と協力して人目につきやすい道路沿いなどに10枚ほど設置しました。

実りの秋を迎え、全国で農作物の窃盗が相次いでいます。全国有数の果樹産地である甲府市では先月、高級ブドウの『シャインマスカット』450房が盗まれました。

警察によりますと、県内でも今年8月末までにトウモロコシやブドウ、ネクタリンなど農作物が盗まれる事件44件発生しています。

ナシやブドウを育てる石黒貴之さんもかつてブドウを盗まれる被害に遭いました。
【JA天果糖逸 協議会 石黒貴之 会長】「この袋なんかもお金かかってるんで、資材も値上がりしているので、一年間丹精込めて作ってきたので、盗難は本当にやめてほしいです」

そこで、石黒さんら代官島の農家は協力して去年から収穫期に看板を設置し、夜間はパトロールも行います。
こうした取り組みを始めてからは盗難被害がないそうです。

【JA天果糖逸 協議会 石黒貴之 会長】「目立つんで、やっぱり気軽に盗ろうとは思わないのかな」
石黒さんは、今後、こうした取り組みを他の地区の農家にも共有したいと考えています。
お隣、長野県もあの手この手で農家が盗難対策を進めています。

夜間パトロールに加え、こちらの農家が導入したのは、防犯カメラです。

人工知能=AIによって、人物を識別し、不審者を検知すると農家のスマートフォンにメールで通知する優れものです。

【ブドウ農家は】「ほかのところで被害に遭ったときに手掛かりになるようなことがあれば情報提供できるなと思って」

警察は、大切に育てた農作物を守るためネットや柵、ライトや防犯カメラなど盗難対策をとるよう農家に呼び掛けています。

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