日本スポーツ振興センター(JSC)国立スポーツ科学センターが、トップアスリートらの遺伝子と、競技の成績やけがのリスクとの関連を調べる研究に着手したものの、その後、停止していたことが16日分かった。2017年度から始まったが、アスリートの選別や差別につながることを懸念する声が内部で上がり、外部有識者の意見も踏まえて22年度に分析を停止。協力した2千人以上にはまだ経緯を伝えていない。  担当者は「研究結果に十分な責任を負えるのかどうかを考えると、慎重を期した方が良いと判断した。今後の方向性がある程度見えたら協力したアスリートにも報告しなければならない」と話している。  研究は「LEGACY2020プロジェクト」。当初20年に開催予定だった東京五輪パラリンピックの「遺産」を残す目的で計画され、センター内の倫理委員会の承認を得て始まった。  競技の成績やトレーニング効果、外傷・障害のリスクと、遺伝情報との関係を調べるため、各競技団体の強化指定選手らから、血液の他、競技歴や過去のけがの情報などを収集した。


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