兵庫県を中心にステーキハウスの運営などを行う「廣岡揮八郎の三田屋」で、男性役員から罵声や「罰金」などのパワハラを受けたなどとして元従業員の男性が提訴しました。

 神戸地裁尼崎支部に訴えを起こしたのは、兵庫県を中心に「廣岡揮八郎の三田屋」の名でステーキハウスなどの運営を行う会社の元従業員の男性(44)です。

 訴状などによりますと、元従業員の男性は会社のハム製造工場で勤務していた際、10年以上にわたり男性役員(40代)から「ボケ」「頭がおかしいんちゃうか」などと罵声を受けたほか、活舌が悪いのを直すと言われ、業務中に歌を歌わされるなどのパワハラを受けたということです。

 また、業務報告が遅れた場合に加え、「失礼しますと意味なく言う」、「活舌が悪くて言葉が詰まる」などした場合には男性役員がミスだと指摘。

 ミスの回数に応じた点数をつけ、「罰金」として金銭を徴収。さらに男性役員はミスの点数を減らすとして元従業員の男性にパンやおにぎりなどの物品を自腹で買わせていましたが、現金での返金は一切ないといいます。

 MBSが今回の疑惑について、会社側に取材を申し込んだところ9月10日、代理人弁護士から書面で回答が寄せられました。パワハラについては、「男性役員は労働者側が主張するパワハラの一部を認め反省し謝罪を表明している」とコメント。

 また「罰金」については「特定の従業員との間でミスがあったら金銭を徴収して積み立てておき、会食費用や物品購入費用として従業員本人に利益還元していた。このような措置はモラル上問題があることから、後日反省し従業員本人に謝罪した」としています。

 男性側は謝罪が不十分などとして、男性役員と会社側に対し慰謝料や「罰金」として徴収された金の一部などあわせておよそ1600万円の支払いを求めています。

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