あす告示される自民党総裁選をめぐり、野田元総務大臣がさきほど立候補を断念し、小泉進次郎元環境大臣の推薦人になると表明しました。一方、きょうは上川外務大臣が出馬表明し、総裁選は9人による争いとなる構図がほぼ固まりました。
さきほど、急遽、記者会見を開いた野田元総務大臣。
自民党 野田聖子 元総務大臣
「残念ながら推薦人20人に届かず、本日、総裁選立候補を断念することを報告します」
総裁選への立候補を目指していましたが、断念したうえで、小泉進次郎元環境大臣(43)の推薦人になると明らかにしました。一体、何があったのでしょうか。
自民党 野田聖子 元総務大臣
「小泉進次郎さんご本人から何度も直接(合流打診の)お電話をいただきました。仲間と何度も何度も相談し、協議をした中で、お受けすることにいたしました」
推薦人を確保できず、総裁選では小泉元環境大臣の推薦人になると表明した野田元総務大臣。関係者によりますと、当初は小泉陣営の選対本部長になる方向でしたが、小泉氏と野田氏が話し合い、それはなくなったといいます。
自民党 小泉進次郎 元環境大臣
「私も考えましたが、野田先生からは『今までの自民党みたいに選対本部長を置かずに、フラットにやればいいのよ。その方が新しい形で良いんじゃないの』と」
ベテランの野田氏が加わったことで、小泉陣営では厚みが増したとして歓迎する声があがる一方で、他の陣営からは冷ややかな見方も…
他候補の陣営
「ポスト狙いかな。野田(聖子)さんはタイミング的に一番高く自分を売ったね」
一方、きょうは上川陽子外務大臣(71)が出馬会見を開きました。
自民党 上川陽子 外務大臣
「総裁選に立候補し、日本の総理として難問から逃げず、国民の皆さまと新たな日本を築いていきたい」
上川氏は「自分がスタートラインに立てたこと自体が新しい自民党の姿を示す大きな一歩だ」と語りました。実際、他の陣営からの引きはがしなどもあり、推薦人集めは難航。最終的に20人を確保できたのはきのうでした。
自民党 上川陽子 外務大臣
「20名推薦人が集まり、そして、12日に今回の総裁選に立候補することができます」
ただ、推薦人20人のうち麻生派の議員が9人と、およそ半分を占めました。
他陣営の自民党幹部
「これで上川さんは麻生さんの言いなりになるだろうな」
きょうの出馬会見で上川大臣は「所得再分配の確立により中間層を厚くする」ことや、「岸田・上川外交の進化」などを訴えました。
一方で、政治とカネの問題については「ルールに則ってしっかりと対応していくということが基本」などと述べるにとどめました。
これで、総裁選はすでに出馬表明した8人に上川氏を加えた9人による争いとなる公算が大きくなっています。
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