今年3月、鳥取県江府町の駅構内で、停車中の特急車両に抱きついたり、連結部分に乗ってポーズを取るなどの場面を撮影した写真がSNSに投稿され物議をかもしましたが、11日、地元警察は、線路に立ち入り、列車を撮影した10代の少年を書類送検したことが分かりました。

鉄道営業法違反及び軽犯罪法違反の容疑で書類送検されたのは、兵庫県内に住む高校生(10代)と神奈川県内に住む高校生(10代)です。

高校生の2人は今年3月5日、鳥取県江府町にあるJR伯備線の江尾駅構内で、正当な理由なく、入ることが禁じられた場所である鉄道地内に立ち入ったりした疑いが持たれています。

2人は以前からの知り合いで、いわゆる「撮り鉄仲間」だったということです。

発端はSNSに投稿された2枚の写真でした。


1枚はホームに停車中の特急やくもの車両に足をかけ、試運転という文字を指さす男性が写っています。反対の手にはカメラを持っていることが分かります。


もう1枚は、男性が車両の連結部分に乗り、ポーズを決めています。

3月5日、江尾駅構内で撮影された写真です。

SNS投稿された写真を撮影したのは、現場に居合わせた鉄道ファンの男性でした。

現場を目撃し撮影した男性
「注意はしようと思ったんですけど、怖かったのもあってできなかったんですけど、非常に腹立たしくて…。自分も撮り鉄としてやくもを撮影したい気持ちは理解できるのですが、さすがに常識がないなと思います」

男性によると、試運転中の特急やくもが江尾駅で停車していた際に、3~4人のグループが車両に足を掛け車両に抱きついてみたり、車両に飛び移り連結部分に乗ってみたりしていたといいます。

また、その様子をホームにいる人がスマホで撮影し、交互に10分ほど撮影していたということです。

現場を目撃した男性が撮影した写真を、その後、男性の鉄道ファン仲間がSNS投稿。投稿は拡散され、大きな注目を集めました。

男性はこの様子を、JR職員にも知らせたということです。

JR西日本中国統括本部 担当者
「あの写真を見まして、非常に危険だと思いましたし、非常に悪質な写真だと感じました。鉄道の安全を守りたいということ、こういったことを絶対しないように鉄道愛好家に発信していきたいと思います」

JRが警察に相談。黒坂警察署が調べを進めていて、11日書類送検しました。

2人とも容疑を認めていて、反省しているということです。

JR伯備線・山陰線などを走る「新型やくも」の運行開始に伴い、昨年度末は、運行を終える「やくも」や「リバイバルやくも」を写真に収めようと、連日多くの鉄道ファンが山陰を訪れ、沿線では複数の木の伐採、路上駐車やポイ捨て、標識の破壊、そして線路内への侵入などの迷惑行為が度々確認されていました。

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