仙台市が新たに整備する「音楽ホール」と「震災メモリアル拠点」の複合施設についてです。基本設計を行う事業者の候補を選ぶ最終審査が8日行われ建築家・藤本壮介さんの設計事務所が選ばれました。

最終審査には5つの事業者が臨み、設計理念やデザインの特徴などをプレゼンテーションしました。

仙台市は、地下鉄東西線国際センター駅北側に2000人規模の大ホールを備えた「音楽ホール」と「震災メモリアル拠点」の複合施設を整備する予定です。

この複合施設について、建築家・藤本壮介さんの設計事務所が提案したのはたくさんのプレートで構成された開放的なデザイン。音楽ホールと震災メモリアル拠点を利用する人の交流を促し「多様な記憶と活動がつながる場所」を目指したいと話します。

建築家 藤本壮介さん:
「譲れないところは、(音楽の)大ホールが開いてそれ以外のすべての場所と繋がっていく。これがまず大きな根幹になっている。強いコンセプトはあるが排他的でなく受け入れるコンセプト」

市民との対話を重視し設計に反映させるとした藤本さんの設計事務所が、事業者候補に選ばれました。

青木淳審査委員長:
「建築的な思想において大変優れていた。皆さんの気持ちを救い取っていつでも行ってみたくなるような建築になることを望む」
建築家 藤本壮介さん:
「特別な瞬間に音楽の力でそこにいるみんなが、被災地の人、遠くにいるいる人も含めて繋がれるような場所をつくることができれば、まさにメモリアル拠点と音楽ホールが重なり合う素晴らしい場所になるのではと」

年内にも複合施設の基本設計に着手する見込みで、仙台市は2031年度の開館を予定しています。

建築家・藤本壮介さんは大阪・関西万博の「会場デザインプロデューサー」や海外でも活躍する注目の建築家です。審査結果を受け、郡市長は「事業者と対話を重ねながら仙台らしい施設になるように着実に歩を進めたい」とコメントしています。

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