宮城県大郷町の農地にサッカー場などを整備する「スポーツパーク構想」を巡り町民に賛否を問う住民投票を実施するための条例案は6日採決が行われました。
起立採決の結果、条例案は否決されました。

田中学 大郷町長
「大郷町を広く知ってもらえるきっかけを作れる自信をもってこの事業に取り組んでまいりました」

6日の大郷町議会では、町が実現を目指す「スマートスポーツパーク構想」や「住民投票」の条例案について議論が交わされました。

この構想は5年前の台風19号で被災した農地19ヘクタールにサッカーグラウンド12面と宿泊施設2棟を整備するもので農業団地も一緒に整備します。

町は、交流人口が年間80万人増えることが見込まれ、過疎からの脱却につながると説明していますが、これまで関連予算案が議会で2度否決されています。

施設を建設するスポーツ団体経営会社が赤字決算であることなどから事業の継続性を懸念する声が上がっているということです。

大郷町は、町民に直接賛否を問いたいとし、住民投票を実施するための条例案を議会に提出し6日、賛成反対の討論が行われました。

賛成討論:赤間則幸 大郷町議
「大郷町の未来のため町民の熱い思いがかなえられることを願っている次第です」

反対討論:鎌田暁史 大郷町議
「町の意向に沿わないからといってこれらの議決を無視して住民投票を進めようとするのは議会軽視ではないでしょうか」

住民投票の議案は賛成3反対8で否決されました。


終了後、田中学町長は議会への不満をにじませました。

田中学 大郷町長
「本町の抱えている課題を議会が理解しているのかというところに疑問を覚えざるえないので町民と共に町づくりを諦めないスタイルをとってまいりたい」


田中学大郷町長は9月20日までの議会開会中、関連予算案を再度、議会に提出する意向を示しています。

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