去年、酒田市で起きた元同僚の男性を殺害しようとした殺人未遂事件の裁判員裁判が、きょう結審し、殺人未遂の罪などに問われている男に対し、検察側は懲役7年を求刑しました。

殺人未遂などの罪に問われているのは住所不定・無職の男(65)です。

起訴状などによりますと男は、去年11月、酒田市浜中の自身が以前勤めていた会社事務所で、当時51歳の元同僚の男性の腹をサバイバルナイフで刺し、殺害しようとしたとされるものです。

これまでの裁判で寒河江被告は、ナイフを持って会社に行き男性にケガを負わせたことは認めたものの、殺意を否認していて、裁判ではこの「殺意の有無」が争点となっていました。

きょうの裁判で、検察は「20秒あまりの短時間で言葉を交わすことなく犯行に及んでおり、殺意があったと推察できる」などとして、懲役7年を求刑しました。

一方、弁護側は「誰ひとりナイフを突き出したところは見ておらず、もみ合いになって誤って刺さった可能性は排除できない」などとして、殺人未遂罪は成立せず傷害罪などにとどまると主張したうえで、懲役2年以下が妥当と減刑を求めました。

判決は今月12日に言い渡されます。

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