“令和の米騒動”とも言われる深刻なコメ不足。こうした中、新米を大量に入荷しているお店がありました。どのような背景があるのでしょうか?
新米大量入荷のスーパーも…「ある店」「ない店」違いは?
井上貴博キャスター:
お米の品薄状況について、実は地域によってかなり差が出てきているようです。
日本米穀商連合会の相川英一専務によりますと、一般的にお米が店頭に並ぶまでには生産者から各地域のJAなどに集荷され、卸売業者を通してスーパーマーケットなど小売業者に渡り、そこで消費者が購入するという形になります。
もちろん卸売業者を通さずスーパーマーケットに渡る場合もありますが、品薄状況に差が出る背景には卸売業者とスーパーマーケットの“関係性”にあるようです。
お米のあるスーパーに聞きました。▼東京・練馬区「スーパーアキダイ」は同じ卸売り業者と10年以上、長期にわたり契約をしているため、毎日 約30袋(5㎏)入荷するといいます。▼東京・足立区「スーパーさんよう」は同じ卸売業者と10年以上契約など ▼東京・足立区「ベニ―スーパー佐野店」は同じ卸売業者と20~30年契約などをしているそうです。
日本米穀商連合会の相川英一専務によりますと、長期にわたり契約をした場合、お店は卸売業者から定期的にお米を購入するそうです。
一方、長期にわたり契約をせず、卸売業者から都度購入しているお店は、米の価格が少しでも安くなったときに大量に仕入れ、安く売るという利点があるものの、今回のようにお米が品薄状態になると卸売業者としては、定期購入をしてくれるお店を優先しますので、結果、都度購入のお店は後回しになり品薄になってしまうのです。
ホラン千秋キャスター:
卸売業者としても定期購入のお店の方が、お米の確保がしやすく、販売の見通しが立てやすい。優先的になるのは自然な流れだと思います。
店頭に並ぶのは朝?夕方? 新米大量入荷のスーパーも
お米を買いに行く時間帯はいつ頃がよいのでしょうか。
【狙い目は朝?夕方?お米を陳列する時間は?】
・ベニ―スーパー佐野店:ほぼ午前中
・スーパーアキダイ:朝~夕方
・スーパーさんよう:朝~夕方
結論を言うとバラバラなのだそうです。スーパーアキダイの秋葉弘道社長は「生鮮食品などは朝に並べるが、お米は業者から届く時間は決まっていない」といいます。
お米がお得に入手できる?生産者から直接仕入れ
一方で、千葉県八千代市にある道の駅「やちよ」では、8月10日以降、毎日入荷しているそうです。近隣農家から直接仕入れているため、1日に100袋以上(5㎏)入荷するときもあるそうです。
道の駅「やちよ」農産物直売所の山本活久店長は「農家さんが値段を決めているので、お得に買えるお米もあります」といいます。
お米の価格は変動するそうですが、千葉県産コシヒカリ(5㎏)を都内スーパーマーケットでは約3300円(※1)で販売しているところ、道の駅「やちよ」は4日の販売価格は2862円でした。(※1 日本米穀商連合会の相川英一専務による)
ホランキャスター:
消費者はお米の品薄や値段に翻弄されてしまっている状況です。これがいつまで続くのかと不安に感じている方もいるかもしれません。
萩谷麻衣子 弁護士:
8月半ばくらいに近くのとんかつ屋さんが「お米がない」と言うので、スーパーに行ったら本当にお米がないことに気づきました。最近ではチンするお米のパックも品薄になっています。しかしまもなく新米が店頭に並ぶそうなので、パニックにならないようにしたいですね。ふるさと納税はいかがでしょうか?
井上キャスター:
調べたところ、ふるさと納税も購入できるところはあまりないようです。
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<プロフィール>
萩谷麻衣子さん
弁護士
結婚・遺産相続などの一般民事や、企業法務を数多く担当
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