日本時間の4日未明、パリ・パラリンピックやり投げに鳥取県米子市出身の高橋峻也選手が出場します。
「健常者の10倍以上、努力する」という信念のもと、高校時代には野球で甲子園のベンチ入りを果たした高橋選手。
並々ならぬ努力を間近で見てきた当時のチームメイトが、彼のすごさを語ってくれました。

米子市出身の高橋峻也選手26歳。
4日未明に行われるパリパラリンピックやり投げ競技に出場します。

高橋選手は、3歳の時に患った脊髄炎の影響で、右腕に障がいがあります。

しかし、少年野球の監督だった父親の誘いで小学生の時に野球をはじめると、左手でボールを受けすぐにグローブを持ち替え左手で投げる技を習得。
高校時代には、甲子園のベンチ入りメンバーにも選ばれました。

パラ陸上・やり投げ 高橋峻也選手
「父親に言われた言葉で、健常者の10倍以上努力しろって言葉をかけられて、健常者と同じように父親が接してくれたのが本当にありがたいことで、その思いを胸に秘めてずっと健常者以上に頑張りました」

左手だけで甲子園の土を集めているのが当時の高橋選手です。

血の滲むような努力を一番近くで見てきた当時のチームメイトは…

高橋選手の元チームメイト
「僕3年間キャッチボール峻也としていたんですけど、峻也の場合、左手で取って右手で持ち変えて、また左手でボール握ってって普通時間がかかるところなんですけど、本当に遜色ないというか、何なら自分たちより早いんじゃないかというレベルでやっていたので、最初に驚いたところです」

「僕左バッターなんですけど、大体右手で持って左手は添えるだけというのがオーソドックスな考え方なんですけど、それを高橋は添えるだけの手で打ちにいっているので、なんであれでホームラン打てるのかは、正直僕も両手使える僕がホームラン打てないのに、彼はホームラン打てるので意味が分からないです」

また、野球以外のスポーツも万能だったようで…

高橋選手の元チームメイト
「小学校の時も水泳していて、同じスクールだったんですけど、普通に俺より早いんで、悔しかったという記憶があります。体育とかでバドミントンもすごかった」「スマッシュ見えないですね」

当時から、チームメイトを圧倒するほどの運動神経の良さと練習量で、チームを鼓舞するような存在だったといいます。

高橋選手の元チームメイト
「練習メニューは僕らと何も変わらず、自分で「これはできません」ということもなく全部やり切って、弱音とかマイナスな発言とかは基本聞かなかったです」

高橋選手は高校3年生の時に日本福祉大学の陸上部監督からスカウトされ陸上やりなげに転向。
すぐに結果は出ませんでしたが、そこでも「健常者の10倍以上努力する」という信念のもと、一度決めた道をあきらめることはありませんでした。

パラ陸上・やり投げ 高橋峻也選手
「大学1・2年生の頃は、ほぼ独学と言いますか、YouTubeで動画を見たりとか独学でやっていて、肘を骨折してしまうケガにもなってしまったんですけど、大学3年生に入る頃にいまのコーチと出会ってからか一気に記録が10メートル以上伸びた」

そして、2019年に世界パラ陸上競技大会で6位、2022年にジャパンパラ陸上競技大会を61m24の日本新記録で優勝しました。

パラリンピックでは自己新記録の更新とともにメダル獲得を目指します。

パラ陸上・やり投げ 高橋峻也選手
「自分自身はほかの海外選手と比べて体が小さいというデメリットがあるんですけど、その分脚力や助走スピードは数値的にも全然負けていないデータもあるので、そこをしっかり生かしながら、初速の速い貫通力のあるやりを投げれば、ほかの海外選手と戦えると思っているので、そこを生かして本番臨みたいと思います」

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