今年6~8月の東日本(関東や東海・北陸など)の平均気温は平年を1.7度上回り、1946年の統計開始以降で昨年夏と並び最も高かったことが気象庁のまとめで分かった。同庁が2日開いた異常気象分析検討会(会長・中村尚東大教授)は、太平洋高気圧の持続的な強さや大陸から張り出すチベット高気圧、日本近海の高い水温など猛暑の要因を分析。昨年に続き「異常気象と言って差し支えない。温暖化が気温を底上げしている」と説明した。

◆全国80地点で平均気温「史上1位」を記録

 西日本(近畿以西)でも今夏の平均気温が平年を1.4度上回り、過去最高だった昨年などを抜いて46年以降で最高となった。  地点別では、横浜市で平年を2.3度、千葉市で2.2度それぞれ上回るなど、全国80地点で観測史上1位(タイを含む)を記録。水戸市で2.4度、埼玉県熊谷市で2.2度上回るなど、61地点で観測史上2位(同)となった。

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 東京都心の今夏の平均気温は26.9度と平年を2.1度上回り、観測史上3位。1位の2010年夏に0.2度の差まで迫った。  日々の最高気温でも極端な暑さが目立ち、7月29日に栃木県佐野市で日本歴代3位の41.0度、群馬県館林市で40.2度を観測するなど、7~8月に全国9地点で40度以上を記録した。  中小都市や離島など全国15地点(関東では千葉県銚子市)の観測データを用い、都市化の影響が大きい大都市圏の暑さを除外して長期傾向(温暖化など)を見るための「日本の平均気温偏差」も今夏、基準値を1.76度上回り、昨年夏と並び過去最高だった。(宇佐見昭彦) 

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