「東海道・山陽新幹線」記念すべき2024年度 50年前に何があった?

来年3月10日で、東海道・山陽新幹線は「東京-博多全通50年」を迎えます。

RSK山陽放送(1953年創業)は71年に渡る放送の歴史の中で、新幹線に関わる数多くの貴重動画を保存していて、「RSKイブニングニュース・YouTubeチャンネル」では、再生リスト「新幹線・貴重映像大集合」にてそのうち38本の動画を公開しています。

RSK山陽放送では、38回シリーズ(予定)で、その内容を画像を交えてインターネット記事として紹介していきます。

14回目は「新幹線『WIN350』現る!…ところでWIN350って何さ?」です。

そいつは「鉄道の日」に現れた...その前に「オレンジ色の電気機関車」登場!

毎週配信している新幹線シリーズですが、新幹線と言いながら今回は【第2回】のボンネット型485系に続いて「在来線車両」から登場です。まず前説として登場するのが「鉄道の日」イベントです、

1994年10月。陽の当たらない岡山駅1番線ホームに子どもたちが集結しました。その向こうに現れたのが、色鮮やかなオレンジ色の電気機関車です【画像①】。こんなポンジュース色の電気機関車、あったかしら?

【画像①】陽の当たらない1番線に現れたのは...

拡大して見ると、その正体は「EF65 123」と記されています【画像②】。

色々と文献を調べたところ、どうやら当時「ユウユウサロン岡山」という欧風客車があったそうです。当時流行ってましたね、欧風客車。「EF65 123」は、その客車を牽引していた専用の電気機関車だそうです。

そしてヘッドマークを見ると。。。「つなひきたいかい」って書いてある~!ま、まさか。。。

【画像②】オレンジ色のEF65!

こども VS 電気機関車(2両)勝者は?!

電気機関車の先頭部分の下、右手のような連結器には、鎖が巻かれています【画像③】。え、まさか電気機関車と綱引きをするつもりですか?相手は誰?!

【画像③】連結器に鎖が。。。まさか!

その相手は、プラットホームに集まっていた子どもたちでした【画像④】。駅員さんたちもピンクの旗を持って「オーエスオーエス」されておりました。

【画像④】踏ん張る子どもたち

ちなみにオーエスとは、フランス語の「Oh hisse」…帆などを引き揚げる「hisser」の命令法で「引き揚げろ!」という意味らしいです。その掛け声が海軍・海員から一般に広まり、綱引きにも使われるようになった、という節があるそうです。

そして当時の原稿によると、この後ろにはもう1両電気機関車がいたようで、「総重量170tの機関車2両を3m動かす」綱引き大会だったとのことです。

その結果は、「ちびっこ10人で」引っ張ってみてもビクともせず、最終的に「40人がかり」でようやく動き出したということでした【画像⑤】。重いのに、よく頑張った!

【画像⑤】綱引きでした!

新幹線の車両基地に現れた「0系」「100系」「300系」

そして、ところ変わって今度は「JR西日本博多総合車両所岡山支所」つまりは岡山の新幹線の車両基地です。ここで行われていたのは「新幹線まつり」。30年経った今でも毎年行われている、JR西日本岡山支社の恒例のイベントです。

令和のいまは、
「N700系(東海道・山陽新幹線)」
「N700系(九州新幹線)」
「700系(レールスター)」
「500系」
が入線。中には、新大阪以東では見られない新幹線も、この車庫にやってきます。この日はおまけに「ドクターイエロー」の姿も!【画像⑥】

【画像⑥】2023年秋撮影 JR東海で走らない車両もいっぱい!

一方で30年前のこの日は、今はもう絶対にやって来ることはない、当時の主力「100系」の姿が。2編成が横並びになると壮観です【画像⑦】。

【画像⑦】100系 かっこいいのぅ

そして前回【第13回】でも紹介した、4両編成にも置き換えられつつあった「0系」の姿も。この画像を見る限りは、まだまだ「16両編成の0系」も健在だったようです【画像⑧】。

【画像⑧】0系もまだ16両で走っていた時代

大人気「300系」の向こうにチラリと見えたのは。。。

そして前年デビューしたばかりの「300系のぞみ号」も車庫にお目見えし、こちらには長蛇の列が出来ていました【画像⑨】。

意外にも子どもたちばかりでなく、地元から来たとみられる、鉄道ファンではなさそうな地元の人たちの姿も多く見られます。当時は「のぞみ」という存在が、それだけ注目されていたのかも知れません。

【画像⑨】当時(1994年)300系は「新参者」

このイベントでは、「のぞみ号」の運転席にも座れるとあって、長蛇の列が出来ていました。確かに「運転席の扉から中に入る」という体験は、普段は絶対に出来ません【画像⑩】。

【画像⑩】運転席の扉から中に入ります

その運転席から眺める景色。。。去年、筆者が新幹線まつりに娘を連れて訪れたときと、何一つ変わっていません【画像⑪】。変わったのは、左前方にうっすら見える県立大安寺高校が、30年経ったいまは中高一貫校になったくらいでしょうか。

【画像⑪】左奥には県立大安寺高校 現在は中高一貫校に

そして、運転席のサイドを見てみると。。。何だこれ?!「紫色の謎の頭」が見えるではありませんか【画像⑫】。まるでクジラのようなフォルム、そして新幹線では見たことがない「パープル」一色です。

子どもたちも、背中で「なにかね、あれは?」と語っているようにもみえます。この子たちも、今はおそらく40歳くらいでしょうか。

【画像⑫】「な、なに、あの紫ヘッド」

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