模試の得点や偏差値、志望校などの個人情報が他の生徒も閲覧できる状況になっていました。閲覧できるようになっていたのは、授業などで必要な情報や課題などを生徒と教員が共有するための教育用クラウド上です。閲覧した個人情報をスマホのスクリーンショットで画像化し、別の生徒に送信した生徒もいました。

富山県教育委員会 教育みらい室 県立高校課
土肥恵一課長:「生徒ならびに保護者の皆様には、多大なご迷惑ご心配をおかけいたしましたこと、心より深くお詫び申し上げます」

今月16日、午前10時20分ごろ氷見高校の40代の女性教諭が模試の受験を希望する生徒に向けて、模試について案内するために模試の日程などを記したエクセルのファイルを教育用クラウド上で共有。そのファイルのなかに過去に模試を受けた生徒の個人情報が含まれていました。

教育用クラウド上で他の生徒が閲覧できるようになっていたのは、過去に模試を受験した3年生21人分の教科別得点と偏差値と校内順位と志望校の個人情報です。

県立高校課・土肥恵一課長:「エクセルシートの中に成績と(模試の)案内文が同時にあったということが問題だと思っておりますので、成績は成績で単独でしっかりとファイリングするというような指導を徹底して参りたいと思っております」

スクショ画面を別の生徒に送信したケースも

同日の午前12時20分ごろに、別の教諭が教育用クラウド上で模試の結果などが閲覧できる状況になっていることに気付き、ただちにファイルを削除。閲覧が可能だった13人のうち6人が模試の結果などの個人情報を閲覧しました。

記者:「スマホなどでクラウド上で見られるようになっていたということですが、ダウンロードされたり、スクリーンショットなどで保存されたりしていないか、確認はされていますか?」

氷見高校・藤田俊英校長:「ダウンロードはシステム上できないことになっています。実はスクリーンショットを撮った子がいます。1人に送信をしています」

なかには、個人情報を閲覧中のスマートフォンの画面をスクリーンショットで画像化し、ほかの生徒に送信していたケースもあったといいます。

21人の生徒とその保護者に謝罪と説明した

氷見高校・藤田俊英校長「受信した方の子も(模試の結果を閲覧した)6人のうちの1人だった。その後、生徒たちが正直に話してくれましたので、それについては削除を依頼し削除をしたことを確認しました。外部に流出もさせていないということを確認しました」

氷見高校・藤田俊英校長

氷見高校では、誤って個人情報をクラウド上にあげられた21人の生徒と保護者に対して、今月19日までに説明と謝罪をしたということです。

富山県教育委員会は、個人情報の外部への流失はないとしています。また個人情報が悪用されるなどの二次被害は確認されていないとしています。

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