新しい道の誕生は人の流れやマチの景色を変えます。
8月26日、北海道内の代表的な観光地、富良野と札幌の最速ルートが誕生します。

美唄市内を走ると、不思議な看板があります。

 「この先、富良野・芦別方面通り抜けできません」

さらに進むと、たどり着いたのは美唄ダム。この先は、行き止まりです。

 しかし、この道が26日月曜日、札幌と富良野を最も早く結ぶルートになるのです。

「道道・美唄富良野線」。

1987年にプロジェクトが動き始めたこの道は、37年の時を経てようやく全面開通を迎えます。

 23日の富良野です。

麻原衣桜記者
「富良野の人気グルメの集まる富良野マルシェに来ています。多くの車が集まっており、賑わいをみせています」

 小樽からの観光客
「(今の道は)結構くねくねで大変、峠みたいで。くねくねがなくなればいいかな。(新しい道が)出来るならありがたいというか、うれしい」

現在、札幌から富良野へは、三笠ICで下りて桂沢湖を通るルートが一般的で、所要時間は2時間1分。

しかし、新たなルートの誕生で、札幌と富良野の所要時間は4分短縮されます。

 空知総合振興局 札幌建設管理部道路課 野並克弘課長
「ルートが急しゅんな山間地なので今回2つのトンネルや多くの橋を建設した」

 空知総合振興局 札幌建設管理部道路課 野並克弘課長
「地すべりの可能性のある場所も複数確認されたので、その対策にこのように(開通まで)時間がかかった」

時崎愛悠記者
「新ルートの誕生で名物の美唄焼き鳥の食べ歩きという観光も誕生するかもしれません」

かつて、北海道内有数の石炭産地として10万人近くが暮らしていた美唄市ですが、マチの中心部にかつての面影はありません。

新たな道の完成に美唄の人たちは、地域の再生を重ね合わせます。

美唄市民
「アルテピアッツァというところが有名だったり、焼き鳥がおいしくて有名なので、ぜひ食べに来てほしい」
「札幌からの客やほかの地域の客で、美唄に立ち寄ってくれる人が増えたらいいな」

 美唄市経済部 佐藤剛司部長
「人口減少を食い止めるのは難しい問題。美唄富良野線が開通することで、観光人口や交流人口を増やすことは、大いに期待できる」

再び富良野です。

 観光客を呼び込む新ルートに地元の観光業者も期待を寄せます。

ふらのまちづくり株式会社 西本伸顕社長
「札幌圏からの客が多い。半分ぐらいは札幌圏。2時間以内だとちょっと来やすくなるので、札幌圏からの人が増えるのではと期待している」

観光やモノの流れを変える「美唄富良野線」。

26日に完成式典が行われ、午後5時から通行可能になります。

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