兵庫県知事の“おねだり疑惑”をめぐり、新証言が明らかになりました。
(兵庫県 斎藤元彦知事)「(Qカニとカキ、実際にもらった記憶は?)県産品については、あくまで県としての受領をさせていただいた。それで賞味するものとかについては個人で食べさせていただいたり、味わうことはありました。あくまで県としての受領だということですね」
「県としてもらったが個人で食べた」。8月22日、新たな疑惑にこう答えた兵庫県の斎藤元彦知事。斎藤知事をめぐっては、「パワハラ」や「おねだり」などの疑惑を調査する百条委員会が、県職員(約9700人対象)にアンケートを実施し、約7割が回答して23日に中間報告が公表される予定です。
これまでの取材で、「パワハラ」について約4割(38.3%)、「贈答品の受領」については約2割(20.7%)の職員が「見た」「聞いた」と回答。このうち贈答品受領について「目撃・経験などにより実際に知っている」と回答した職員は、43人いたことがわかっています。今回、その具体的な証言が関係者への取材で明らかになりました。
「カキ加工所で贈答品を公用車に積み込むのを目撃した」
「農林漁業祭で紙袋を数人で両手に抱えるほど、お土産をもらっていた」
さらに、知事自ら要求したという証言も。
「スポーツメーカーとの面談で、『その靴欲しいです、白い靴欲しいです』と発言したとの面談記録を読んだ」
他にも「人から聞いた」という回答の中には、“生産現場視察の際に40万円相当の革ジャンを要求した”ということや、兵庫県北部の但馬地域への出張で“カニを贈答品として渡され職員らは断ったが知事がすべて持ち帰った”という証言がいずれも複数あったということです。自ら要求したかどうかについて22日、斎藤知事はこう述べました。
(兵庫県 斎藤元彦知事)「アンケートでどのようなものが出ているのか、私はまだ拝見していないので、あやふやなことやあいまいなことを言うとかえって誤解を県民のみなさまなどに与えることになるので、内容をしっかりみて、それから詳細を確認できれば、しかるべきタイミングで、百条委員会などでも対象となるかもしれないので、確認をしたいと思います」
一方、神戸市の久元喜造市長は、22日の定例記者会見で「部外者がコメントできない」としながらも自治体トップが贈答品を要求することについて…
(神戸市 久元喜造市長)「ありません。さすがにというか、ありません」
そして苦言を呈しました。
(神戸市 久元喜造市長)「異常な事象が続いて混乱している。結果として兵庫県政が停滞しているということは否めないことだと思います」
百条委員会では、23日に職員らの証人尋問が始まります。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。