終戦から79年。語り継ぐことの重要性が増す中、釜石市で20日、戦争について考える講話会が開かれ、釜石市内にあった2つの捕虜収容所の状況が説明されました。

釜石市で20日開かれた講話会は、釜石市立図書館が戦争の記憶を後世に伝えようと3年前からこの時期に行っているもので、2024年は市民など20人余りが参加しました。

「労働力が大変不足していたものですから、労働力不足を補う要因として、捕虜たちが連れてこられたわけです」

2024年の講話会で講師を務めたのは、自身は戦後間もなく生まれたため戦争は経験していないものの、太平洋戦争の中でも特に捕虜の調査に取り組む笹本妙子さんです。
笹本さんは釜石市には捕虜収容所が2か所あり、東南アジアで捕虜となったアメリカやイギリスなどの兵士が、鉱山や製鉄所での過酷な労働を強いられたとされる状況を、自らの調査に基づいて説明しました。

「ひとたび戦争が起こればいわゆるドンパチ、戦闘だけじゃなくてこういう捕虜という小さな問題でもあらゆる人がその渦に巻き込まれて翻弄されて深い傷を負うということを知っておきたいと思います」

参加した人たちは笹本さんの話に耳を傾けながら、戦争を語り継ぐことの重要性について考えていました。

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