9月の東京新聞創刊140周年を記念した講演とシンポジウム「戦争を伝えるということ」が20日、東京都千代田区の専修大神田キャンパスで開かれた。来年4月に大学院ジャーナリズム学専攻を設置する学校法人専修大学と共催した。

浅田次郎さん(左端)の基調講演「戦争と文学」を聴く参加者ら=20日、東京都千代田区の専修大で(木戸佑撮影)

 作家の浅田次郎さんが「戦争と文学」の題で基調講演した。全面的に肯定する人がいないのに、なくならないのが戦争で「本質の探究が必要」と指摘。「戦争はあらゆる文化を破壊するが、例外として戦争文学は残る。文学を通じて戦争を学んでほしい」と話した。

20日、「戦争と文学」をテーマに基調講演をする浅田次郎さん(木戸佑撮影)

 シンポジウムは「世界から戦争をなくすには」がテーマ。浅田さんと、若者の政治参加を促す「NO YOUTH NO JAPAN」代表理事の能條桃子さん、専修大ジャーナリズム学科の山田健太教授、難民問題研究者の児玉恵美さんが、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザの状況などについて議論した。  浅田さんは「喫緊の課題は核兵器の廃絶。核の保有バランスで平和が維持されるというのは幻想で、廃絶に向けて国民が団結して向かうべきだ」と呼びかけた。(服部展和) 

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