山梨県によりますと8月5日、県の富士・東部保健所に管内の医療機関から、「8月3日にマムシグサを誤食した患者が救急搬送され診察した」というの連絡がありました。
保健所が調査した結果、8月3日午後2時ごろ、県外から家族で管内のキャンプ場を利用した際に、付近を散策中に、男の子の幼児1人が生えていた野草の実を口に含み、口唇や舌の腫れ、強い痛みなどを訴えました。
子どもは救急搬送され、医療機関を受診しました。
その後、家族が住む自治体で、家族が持ち帰った幼児が吐き出したものを鑑定した結果、サトイモ科テンナンショウ属の植物のものであることが判明しました。
また、患者の症状がこの植物によるものと一致していること、更に医師から食中毒の届出が提出されたことから、県はテンナンショウ属の植物を原因とする食中毒と断定しました。
男の子は既に回復しているということです。
山梨県は有毒植物の誤食による食中毒を防止するため、食用の野草と確実に判断できない植物は絶対に食べないよう、また、小さな子供が誤って有毒植物を口に含まないよう、注意を呼び掛けています。
また保健所はキャンプ場がある値域の観光協会にチラシを配布し、注意喚起をしました。
以下、山梨県の資料より
一 般 名:
テンナンショウ類 (別名:ヘビノダイハチ、ヤマゴンニャク(山蒟蒻))
学 名:
risaema spp. マムシグサ Arisaema japonicum Blume な ど
生 育 地:
テンナンショウ属植物は北海道から沖縄まで全国的に分布する。
湿った林床に多いが、河川敷等にも見られる種もある。
発生時期:
果実をつける初夏から秋にかけての誤食による事故が多い。
形 態:
多年草で、 地上部は普通葉を 1-2 枚つけ、地下部には扁球形の地下茎がある。
春から夏に、サトイモ科の特徴である肉穂花序と 仏炎苞 を持った「花」をつける。
花後、粒状の果実をトウモロコシ状につけ、熟すと朱赤色になって目立つ。
中毒症状:
口に含むと30分以内に発症。口唇、口内のしびれ、腫れなどのほか、強い痛み。
毒性成分:
シュウ酸カルシウム ( calcium oxalate )
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