鳥取県警米子警察署は20日、米子市に住む60代の女性が、市役所職員を装った還付金詐欺の被害に遭い、合計約199万円を騙し取られたと発表しました。

警察によりますと、8月16日、被害女性宅の固定電話に、米子市役所市民税課職員を名乗る男から
「昨年の納税に過払い金があり、2万7670円が還付されます。手続きに必要な印字証明書を受け取るにはキャッシュカードが必要です。今から15分くらいしたら案内の電話がきます。」
などと電話があり、書類番号として「497816」「998816」という6桁の数字を2つ教えられました。

その後、別の男から電話があり、
「13時に金融機関で印字証明が出せます。」
などと言われ、キャッシュカードを持って金融機関に行くよう指示されました。

被害女性は金融機関に着くと、金融機関に行くよう伝えてきた男から聞いていた「03」から始まる番号に電話をかけると、
「手続きするのでATMコーナーに行ってください」
と、指示を受けました。

女性がATMで印字証明の手続きをしようと電話を切ると、すぐさま男から電話があり、
「この電話は無料ですので、電話を切らずにATMを操作してください。手元にあるキャッシュカードをATMに入れ、書類番号を入力してください」
などと言われ、男の指示のままキャッシュカードをATMに入れ、画面を操作。

すると男から
「磁気エラーで印字証明を読み取ることが出来ませんでした。他のキャッシュカードを入れて手続きしてください」
などと繰り返しATMを指示するよう伝えられ、被害女性は自身のキャッシュカード2枚を使って、合計4回にわたってATMを操作したということです。

操作が終わった後、男から
「4回失敗しましたので、他の家族のカードはないか。磁気エラーが出た原因を調査しますので、いったん家に帰ってください。」
などと言われたため、女性は電話を切り、自宅に戻りました。

帰宅後に徐々に不安感を強めた被害女性が米子市役所に電話をかけ、確認した結果、女性に電話をかけてきた男は勤務しておらず、その後、警察に通報し詐欺被害にあったことが分かりました。

被害女性は日常的に防災無線などで、市内で詐欺被害が増加していることは認識していたということです。

書類番号として伝えられた6桁の数字は、振込金額として入力するものだったということで、振込限度額に近い金額を振り込ませるためではないかとみられています。

警察は、
「ATMでは過払い金や還付金は受け取れません『ATMに着いたら電話して』などと言われたら、詐欺を疑ってください。還付金詐欺の電話は、60代の方を中心に自宅の固定電話にかかってきます。自宅の固定電話を常に留守番電話に設定したり、防犯機能がついた電話機を導入し、犯人からの電話を受けないようにして詐欺被害を防ぎましょう」
と、呼びかけています。

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